酸化マグネシウムは本当に安全? 酸化マグネシウムと併用注意の医薬品をまとめてみた

 
こんにちは。Mr.Tです。
今回は酸化マグネシウムと併用注意の医薬品についてです。
 

酸化マグネシウム。  

胃の症状に制酸剤として使われたり、おなかの症状に対して緩下剤として使われる薬です。  

便秘に対しては第一選択薬として使われることが多く、子どもから高齢者まで安全に使うことができるとされています。  

さらに、OTC(市販薬)としても販売されており、世間一般的には「安全な薬」と認識されています。  

酸化マグネシウムには絶対に使ってはいけない、併用してはいけないという「禁忌」の項目がありません。  

これらのことが安心・安全な薬という認識を加速させているのだと思います。  

しかし、添付文書をよく見てみると「併用注意」の欄にたくさんの薬が挙げられています。  

「併用注意」は禁忌とは違い、絶対に飲んではいけないということではないのですが、薬の効果を増加・減少させたり、思わぬ副作用が出ることがあります。  

このことを知らずに酸化マグネシウムを安全・安心だと言えるのでしょうか?  

今回は酸化マグネシウムと併用注意の医薬品をまとめてみました。

 

併用注意一覧

併用注意 (併用に注意すること)

本剤は吸着作用、制酸作用等を有しているので、他の薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがある。    

番号 分類 成分名 商品名
テトラサイクリン系抗生物質 テトラサイクリン アクロマイシンVカプセルなど
ミノサイクリン ミノマイシン錠など
ニューキノロン系抗菌剤 シプロフロキサシン シプロキサン錠など
トスフロキサシン オゼックス錠など
ビスホスホン酸塩系骨代謝改善剤 エチドロン酸二ナトリウム ダイドロネル錠など
リセドロン酸ナトリウム アクトネル錠、ベネット錠など
  セフジニル セフゾンカプセルなど
セフポドキシム プロキセチル バナン錠など
ミコフェノール酸 モフェチル セルセプトカプセルなど
デラビルジン 販売中止
ザルシタビン 販売中止
ペニシラミン  メタルカプターゼカプセルなど
  アジスロマイシン ジスロマック錠など
  セレコキシブ セレコックス錠など
  ロスバスタチン クレストール錠など
  ラベプラゾール パリエット錠など
  ガバペンチン ガバペン錠、レグナイト錠など
ジギタリス製剤 ジゴキシン ジゴシン錠、ラニラピッド錠など
ジギトキシン 販売中止
鉄剤   フェロミアなど
  フェキソフェナジン  アレグラなど
  ポリカルボフィルカルシウム コロネル錠、ポリフル錠など
高カリウム血症改善イオン交換樹脂製剤 ポリスチレンスルホン酸カルシウム アーガメイトゼリーなど
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム ケイキサレート散など
活性型ビタミンD3製剤 アルファカルシドール アルファロールカプセル、
ワンアルファ錠など
カルシトリオール フルスタン錠、
ロカルトロールカプセルなど
大量の牛乳    
カルシウム製剤    アスパラ-CAなど
  ミソプロストール サイトテック錠など

*表が切れてたら横にスクロールしてください。

 

 

臨床症状・措置方法と機序・危険因子

併用してしまった時の「臨床症状・措置方法」と「機序・危険因子」を以下に記載します。

上記の表の番号と連動しています。    

番号:①

臨床症状・措置方法:これらの薬剤の吸収が低下し、効果が減弱するおそれがあるので、同時に服用させないなど注意すること。  

機序・危険因子:マグネシウムと難溶性のキレートを形成し、薬剤の吸収が阻害される。      

番号:②

臨床症状・措置方法:これらの薬剤の吸収が低下し、効果が減弱するおそれがあるので、同時に服用させないなど注意すること。  

機序・危険因子 機序不明  

番号:③

臨床症状・措置方法:これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。  

機序・危険因子   機序不明    

番号:④

臨床症状・措置方法:これらの薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがあるので、服用間隔をあけるなど注意すること。  

機序・危険因子:マグネシウムの吸着作用または消化管内・体液のpH上昇によると考えられる。  

番号:⑤

臨床症状・措置方法:ポリカルボフィルカルシウムの作用が減弱するおそれがある。  

機序・危険因子:ポリカルボフィルカルシウムは酸性条件下でカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、本剤の胃内pH上昇作用によりカルシウムの脱離が抑制される。  

番号:⑥

臨床症状・措置方法:これらの薬剤の効果が減弱するおそれがある。また、併用によりアルカローシスがあらわれたとの報告がある。  

機序・危険因子:マグネシウムがこれらの薬剤の陽イオンと交換するためと考えられる。

番号:⑦

臨床症状・措置方法:高マグネシウム血症を起こすおそれがある。    

機序・危険因子:マグネシウムの消化管吸収及び腎尿細管からの再吸収が促進するためと考えられる。

番号:⑧

臨床症状・措置方法:milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止すること。  

機序:代謝性アルカローシスが持続することにより、尿細管でのカルシウム再吸収が増大する。

危険因子:高カルシウム血症、代謝性アルカローシス、腎機能障害のある患者。

 

milk-alkali syndromeについての記事はこちらから

番号:⑨

臨床症状・措置方法:下痢が発現しやすくなる。

機序・危険因子:ミソプロストールは小腸の蠕動運動を亢進させ、小腸からの水・Naの吸収を阻害し、下痢を生じさせる。本剤には緩下作用があるので、両者の併用で下痢が発現しやすくなる。 

 

まとめ

一般的に使われている薬との併用注意が多いことがおわかりいただけたでしょうか?

コレステロールの薬であるクレストールやアレルギーの薬であるアレグラなどはかなり頻繁に処方されています。

その他にも抗生剤や胃薬など、聞いたことがある薬がたくさんあると思います。

聞いたことがある薬がたくさんあるということはそれだけ患者さん・お客さんが飲んでいる確率が高いということです。

禁忌がないからと言って安全・安心なわけではありません。

お薬手帳などから併用薬をしっかりと確認し、本当に安全・安心に飲めるように指導・サポートしていきたいですね。

 

お薬手帳に関しての記事はこちらから

 

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参考文献:

  1. 酸化マグネシウム錠250mg「ヨシダ」/酸化マグネシウム錠330mg「ヨシダ」添付文書
  2. 各種添付文書