薬剤師の国家試験を受けなきゃいけないんだけど、何から始めればいいかわからないの。
具体的な勉強法や対策はある?
できれば実務実習が終わったらすぐに勉強を始めたいね。
青本を参考書にして領域別、過去問を完璧になるまで繰り返そう。
こんな方におすすめ
- 薬学部の国家試験を受ける人
- 何から手を付ければいいかわからない人
- 勉強していてスランプに陥っている人
薬学部の集大成である薬剤師国家試験に向けて勉強を始めようと思っても、具体的に何から手を付けていいかわからない人が多いでしょう。
国家試験の範囲は膨大なので、やみくもに始めると試験までにすべての範囲が終わらない可能性があります。
何から手を付ければいいのか、何が必要なのかも正直わからないんだよね。
基本的に領域別既出問題集(以下、領域別)と過去問を完璧になるまで繰り返すことで国家試験は突破できます。
しかし、具体的なやり方や国家試験までの流れ、モチベーションが続かない人が多いので、この記事では薬剤師国家試験を合格するためのロードマップを紹介します。
これから国家試験の勉強を始めようと思う人やスランプに陥ってしまった人にも役立つ記事が満載だよ。
ココがポイント
- 薬剤師国家試験を知る
- 薬剤師国家試験までの流れ
- 薬剤師国家試験のために用意するもの
- 薬剤師国家試験の勉強法・対策
- 薬剤師国家試験の勉強中にスランプに陥ったときの対処法
医療関係書籍買取のおすすめサイト |
\5冊以上で送料無料!/
コチラもチェック
メディカルマイスターの評判・口コミを徹底解説【医療関係書籍買取】
続きを見る
Contents
薬剤師国家試験を知る
まず、各対策の前に薬剤師国家試験について理解しておきましょう。
出題範囲
出題範囲
- 科目数:7科目
- 物理・化学・生物
- 衛生
- 薬理
- 薬剤
- 病態・薬物治療
- 法規・制度・倫理
- 実務
- 問題数:全345問、合格基準は完全相対基準
- 必須問題:90問
- 理論問題:105問
- 実務問題:150問
近年の国家試験の合格点は完全相対基準であり、具体的に何点取れば合格なのかはっきりしません。
しかし、どの年も65%以上(225問)取ればほぼ合格できるので、225問を基準に考えるといいでしょう。
昔は65%以上が合格ラインだったんだ。
相対基準になってしまったけど、65%が一つの基準と考えよう。
難易度・合格率
開催年 | 試験回数 | 合格率 (全体) | 合格率 (6年制新卒) | 合格率 (6年制既卒) |
2013年(H25) | 第98回 | 79.10% | 85.09% | 67.52% |
2014年(H26) | 第99回 | 60.84% | 70.49% | 39.85% |
2015年(H27) | 第100回 | 63.17% | 72.65% | 53.12% |
2016年(H28) | 第101回 | 76.85% | 86.24% | 67.92% |
2017年(H29) | 第102回 | 71.58% | 85.06% | 50.83% |
2018年(H30) | 第103回 | 70.58% | 84.87% | 47.00% |
2019年(H31) | 第104回 | 70.91% | 85.50% | 43.07% |
2020年(R2) | 第105回 | 69.58% | 84.78% | 42.67% |
2021年(R3) | 第106回 | 68.66% | 85.55% | 41.29% |
2022年(R4) | 第107回 | 68.02% | 85.24% | 40.75% |
2023年(R5) | 第108回 | 69.00% | 84.86% | 44.05% |
第99回、100回は60%前半とかなり難易度が高めでしたが、ここ数年は70%前後で安定しています。
合格率に関しては全体の合格率で判断しがちですが、新卒の合格率は第99回、100回以外はどの年も85%前後で安定しています。
新卒であればほとんどの人が受かることを数字が証明しています。
85%の人が受かると考えると少し気持ちが楽になるね。
国家試験合格率のからくりや真の合格率も理解しておく必要があります。
詳細は以下の記事をご覧ください。
薬剤師国家試験合格率のからくりについて徹底解説【知らないと危険】
この記事では薬剤師国家試験の合格率のからくりについて説明します。各大学の合格率は新卒の合格者を公表することが多いです。また、出願したのに卒業試験で落ちて留年してしまったりなどという人の数は含まれていないので注意が必要です。
薬剤師国家試験「真の合格率」ランキング【第108回最新版】
この記事では薬剤師国家試験の「真の合格率」とそのランキングを紹介していきます。一般的に公表される合格率は「合格者数 ÷ 受験者数」なのですが、真の合格率は「合格者数 ÷ 出願者数」で計算され、公に出ることはありません。
足切り
足切りの基準
- 必須問題:各科目3割以上、全体で7割以上
科目 | 問題数 | 合格基準 |
物理・化学・生物 | 15問 | 5問以上 |
衛生 | 10問 | 3問以上 |
薬理 | 15問 | 5問以上 |
薬剤 | 15問 | 5問以上 |
病態・薬物治療 | 15問 | 5問以上 |
法規・制度・倫理 | 10問 | 3問以上 |
実務 | 10問 | 3問以上 |
合計 | 90問 | 63問以上 |
足切りに引っかかることはあまりないですが、大の苦手科目だと引っかかる可能性もあるので確認しておきましょう。
足切りの基準は変わることがあるので、自分が受ける年の基準をしっかりと確認しておきましょう。
Mr.Tが受けた第100回は必須だけでなく、一般問題の足切りもあったのでさらに厳しかったです。
必須問題で足切りに引っかかるようだったら合格は無理だよ。
合格基準の問題数だけ見るとたいしたことないことがわかるね。
薬剤師国家試験までの流れ
この章では薬剤師国家試験までの流れを説明します。
5年生から国家試験までのイベント
5年生から国家試験までのイベント
- 5年生
- 実務実習(Ⅰ期からⅣ期までのうち二つ選択)
- 卒論研究 or 国家試験対策
- 授業
- 就活
- 6年生
- 授業・国家試験対策
- 就活
- 卒論発表・卒論提出
- 卒業試験(12月~1月)
- 国家試験(2月)
以上のイベントがあります。
各大学のスケジュールをよく確認し、どの期間に勉強ができるのか、就活はいつまでに終わらせておくのか予定を立てておきましょう。
詳細は以下の記事をご覧ください。
薬学部5年生のスケジュールを徹底解説【勉強や実習で忙しい?バイトは?】
この記事では薬学部5年生のスケジュールを紹介します。基本的に実務実習がメインで、実務実習が終わると卒論研究や国家試験対策があります。5年生ではまだ時間の余裕がありますが、就活や国家試験対策を少しずつ始めておいた方がいいでしょう。
薬学部6年生のスケジュールを徹底解説【勉強で忙しい?バイトは?】
この記事では薬学部6年生のスケジュールを紹介します。基本的に卒論研究や卒論発表を前期に行い、後期は国家試験対策で座学がメインになります。前期ではまだ時間の余裕がある人も多いですが、後期はほとんど余裕がない人が多いでしょう。
研究コースは卒論研究で忙しいから、本格的に勉強するのは卒論を提出した後からになるね。
でも、できるだけ早くからコツコツ勉強しておいた方がいいよ。
薬剤師国家試験のために用意するもの
この章では薬剤師国家試験のために用意するものを紹介します。
参考書・問題集
参考書・問題集
- 最新版の青本
- 領域別既出問題集(以下、領域別)
- 過去問(最低でも5年、できれば10年分)
- 各大学の対策プリント・卒業試験の過去問
- 薬がみえる(薬理学対策)
以上の参考書・問題集を用意しましょう。
国家試験対策は青本、領域別、過去問で十分ですが、国家試験の前に卒業試験があるので各大学のプリントや卒業試験の過去問などで勉強する必要があります。
また、「薬がみえる」という参考書を購入しておくことをおすすめします。
この本は「薬理学」に関係する本で、薬について図やイラスト付きで楽しく学べます。
薬理学初心者でもわかりやすいように書かれていて、国家試験にも使えますし、現役の薬剤師にも重宝される本です。
あれこれ手を出すより、領域別と過去問をボロボロになるまで繰り返した方がいいよ。
思ったより試験まで時間もないしね。
勉強に必要なもの
勉強に必要なもの
- オレンジ or 赤ペン
- 赤の下敷 or 赤の暗記シート
できれば赤ペンよりオレンジ色のペンのほうがいいです。
赤の下敷きをかぶせたときにオレンジ色のペンのほうが消えやすいので。
勉強を効率よく進めるために用意しておこう。
薬剤師国家試験の勉強法・対策
この章では薬剤師国家試験の勉強法や対策について紹介します。
勉強法・対策
薬剤師国家試験対策・勉強はいつから?【現役薬剤師経験談】
この記事では薬剤師国家試験対策や勉強はいつから始めればいいのかを体験談も交えて紹介します。当然ですが早ければ早いほどいいので、5年生の実務実習が終わったと同時に始めれるとベストです。
薬剤師国家試験の勉強法を徹底解説【ノート不要・領域別メイン】
この記事では薬剤師国家試験の勉強法を紹介していきます。基本的に領域別既出問題集と過去問を完璧にこなせば問題ありません。選択肢をすべて理解し、重要なポイントと間違いやすいポイントを把握することで点数は伸びます。
領域別・過去問の使い方
薬剤師国家試験は領域別既出問題集だけで受かる?【実体験】
この記事では薬剤師国家試験は領域別だけでは受かるのがキツイ理由を紹介していきます。領域別だけだと問題そのものを覚えてしまったり、試験の流れを把握できない、単純に飽きてしまうというデメリットがあります。
薬剤師国家試験の過去問の勉強法を徹底解説【何週・何年分解く?】
この記事では薬剤師国家試験の過去問の勉強法について紹介します。過去問は基本的に腕試しとして使い、その後は勉強計画を立てたり、すべての問題、選択肢を理解できるように周回します。最低でも5年分は解いておきたいところです。
勉強法は人によってあう・あわないがあるので、上記の記事で紹介した勉強法が最適解とは限りません。
中には参考書をじっくり読んだり、ノートにまとめたほうが覚えやすい人もいます。
しかし、卒業試験の12月までにすべての範囲を終わらせなければならないので、参考書をじっくり読んだり、まとめノートを作っている時間はありません。
よほど時間がある人でないとなかなか難しいでしょう。
とにかく問題を解きまくって、どれだけアウトプットの量を増やせるかどうかにかかっています。
まとめノートを作るのがダメだとは言ってないよ。
どうしても理解できない範囲はまとめるのも一つの手だし、Mr.Tもそうしてたね。
全部の範囲のまとめノートを作るのが無理だと言ってるんだ。
模試関係
薬剤師国家試験の模試の復習法・活用法を徹底解説【勉強法】
この記事では薬剤師国家試験の模試の復習法・活用法を紹介します。結果をもとにこれからの勉強計画を立てたり、わからない問題は何度も復習して自分の知識にしてしまうことが重要です。また、効率的な勉強法も紹介します。
薬剤師国家試験の模試を受けない?模試の目的・受けるべきかを徹底解説
この記事では薬剤師国家試験の模試の目的と受けるべきかの判断について説明します。基本的には模試は受けたほうがいいですが、場合によっては受けなくてもいいです。しかし、最低でも1回は受けておきましょう。
模試はできるだけ受けておいた方がいいでしょう。
勉強計画の練り直しや得意・不得意科目を知ることができます。
模試の点数が悪いからと言って落ち込む必要はないよ。
Mr.Tは模試で一度も合格点に達したことがなかったけど国家試験は合格したよ。
薬剤師国家試験の勉強中にスランプに陥ったときの対処法
この章では国家試験の勉強中にスランプに陥ったときの対処法を紹介します。
薬剤師国家試験に受かる気がしない?メンタル改善法を徹底解説
この記事では薬剤師国家試験に受かる気がしないと思ってしまった時のメンタル改善法を実体験に基づいて説明していきます。受験生のほとんどが不安に思うので、一人で悩まず、家族や友人に相談するのも一つの手です。
【薬剤師国家試験】記念すべき第100回! Mr.Tの薬剤師国家試験体験記
Mr.Tが体験した、 第100回薬剤師国家試験の回顧録です。薬剤師は国家試験を合格しないと薬剤師にはなれません。現在、薬学部は6年制です。6年間大学に通い、卒業試験を合格し、やっと国家試験までたどり着くことができます。国家試験は最後の勝負です。
スランプに陥ってしまい、勉強が手につかないときは一度立ち止まって原因を分析してみましょう。
点数が上がらないのか、何が不安なのかなど一度国家試験の不安と向き合ってみる時間が必要です。
また、一人で悩まず家族や友人に不安を吐き出すことでもスッキリします。
スランプは誰もが経験することだから、恥ずかしいことじゃないよ。
一人で抱え込まないようにしよう。
まとめ:敵を知り、時間をかけて攻略すれば大丈夫!
今回は薬剤師国家試験を合格するためのロードマップについて説明してきました。
記事がたくさんあるので、自分が関係のあるところ、興味があるところから読んでください。
いくら対策がわかっても、実際に行動に移さないと全く意味がありません。
今までの定期試験やCBT、卒業試験は再試験がありましたが、国家試験は一発勝負なので注意が必要です。
また、国家試験は1か月や2か月程度の勉強では受かるのが難しくなってきているので、どれだけ自分が勉強できるかにかかっています。
国家試験に合格するためにはどれだけ早くから始め、効率的に勉強できるかで変わってくるので、悔いのないように一生懸命取り組みましょう。
Mr.Tは卒論研究や提出が長引いて10月から勉強スタートだったんだ。
かなりきつかったから、自分が天才、優秀だと思う人以外は早めに始めたほうがいいよ。
使い終わった参考書や教科書は買取業者に買い取ってもらおう
進級して教科書が不要になった、テストが終わってもう教科書を使わないなどという人は、参考書や教科書は捨てずに業者に買い取ってもらいましょう。
薬学部の参考書や教科書などは専門書なので価値が高く、新しいものであれば高額で買い取ってもらえます。
買取業者はたくさんありますが、その中でも「メディカルマイスター」がおすすめです。
「メディカルマイスター」は、専門書・医学書・大学の教科書など、専門性の高い分野の書籍を買い取ってくれる買い取り業者です。
買取実績も多く、「Amazonマケプレアワード 2016 カテゴリー賞」も受賞している信頼できる会社です。
5冊以上で送料無料、送るための段ボールを無料でもらえるなどのサポートやメリットも大きいので、使い終わった教科書類は新しいうちにすぐにメディカルマイスターに買い取ってもらうことをおすすめします。
ブックオフなどの古本屋では買取価格が安かったり、書き込みがあると買い取ってもらえないことが多いんだ。
メディカルマイスターは書き込みがあっても買い取ってくれるし、古本屋より高額で買い取ってもらえるよ。
医療関係書籍買取のおすすめサイト |
コチラもチェック
-
メディカルマイスターの評判・口コミを徹底解説【医療関係書籍買取】
続きを見る
メディカルマイスターの関連記事
「薬学部」の人気記事
- 薬剤師国家試験の勉強法を徹底解説【ノート不要・領域別メイン】
- 薬学部1年生~3年生の定期試験の勉強法を徹底解説【テスト対策】
- 薬剤師国家試験に受かる気がしない?メンタル改善法を徹底解説
- 薬剤師国家試験合格率のからくりについて徹底解説【知らないと危険】
- 薬学部6年間の流れやイベントを徹底解説【現役薬剤師実体験】
以下の記事もご覧ください。