
こんにちは。Mr.Tです。
今回は赤チン・マーキュロクロム液についてです。
マーキュロクロム液、通称赤チン。
若い人は使ったことがなく存在すら知らない人が多いと思いますが、昔からある殺菌・消毒液で、年配の方たちにはいまだに根強い支持を得ています。
そんな赤チンですが、2019年5月に日本薬局方から削除され、2020年12月には国内での製造が規制されました。
よって、手に入れることが非常に難しくなります。
Mr.Tが勤務しているドラッグストアでは赤チンはもう販売していません。
「赤チンどこ?」
と聞かれることが多いのですが、もう手に入れることが非常に困難です。
仮に販売が中止されたとしてもお客さんはそんなことは知りません。
いつまでも売っているものだと思っています。
販売が中止されたものでも、こちら側(店員)としては最低限の知識は持っておかなければなりません。
今回は赤チンについて説明していきます。
赤チンとは
マーキュロクロム液の俗称が赤チンです。
ケガなどをしたときに殺菌・消毒液として使います。
水溶液なので、刺激は少ないですが殺菌力は弱めです。
マーキュロクロム液は水銀化合物であるため、水銀中毒の危険性や公害問題から使用頻度が年々減少してきています。
なぜ赤チンと呼ばれる?
赤チンに対してヨーチンと呼ばれるものがあります。
ヨーチンとは希ヨードチンキの俗称であり、ヨードをエタノールに溶かしたもので赤チンと同じく殺菌・消毒液として使われます。
ヨーチンの方が殺菌力が強く、刺激が強いです。
ヨーチンは褐色であり、マーキュロクロム液は赤色なので、ヨーチンに対して赤チンと呼ばれるようになりました。
代わりになるもの(代替品)は?
ヨーチン
上記でも出てきましたが、殺菌・消毒液としてヨーチン(希ヨードチンキ)が使えます。
殺菌力が強く、刺激が強めです。
白チン
「マキロン」と言えば誰でも知っているでしょう。
塩化ベンゼトニウムや塩化ベンザルコニウムの水溶液である白チンも殺菌・消毒液として赤チンの代わりになります。
現在ではこの白チンの方がヨーチンや赤チンよりも主流になっています。
まとめ
ココがポイント
- 赤チンは赤色をした殺菌・消毒液
- 刺激が少なく、効果は弱め
- ヨーチンや白チンで代用可能
- 年配者にはいまだに根強い人気がある
- 製造中止により手に入りにくい
製造が中止された医薬品も覚えておかなければならないのはかなりキツイです。
しかし、実際の現場ではお客さんにとってはそんなことは関係ありません。
赤チンは昔は一般的に使われていたので、使ったことがある人にとっては店頭にあることが普通なのです。
- 商品がないのであれば、他の商品で代用できるものがあるか?
- 代用できないのであればどのような対応をすればいいのか?
以上の2点を常に考えながら接客をするようにしましょう。
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参考文献:懐かしの「赤チン」、ついに市販品1社のみに 製造も2020年で禁止 最後の赤チン製薬会社が語る思い - ねとらぼ (itmedia.co.jp)