ザイザルが小児に1日2回の理由や用量について徹底解説

普通、大人と子供だったら大人の方が薬の量が多いじゃん。

なんでザイザルは大人が１日１回で子供が１日２回なの？

Mr.T

小児の方が肝臓で代謝する能力が高いから、血中濃度を安定させるために１日２回で服用するんだよ。

１日１回だとすぐに代謝されて１日中効果を発揮することができないんだ。

ザイザル（一般名：レボセチリジン）はアレルギーに対する薬です。

「持続性選択H₁受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤」に分類され、花粉症や蕁麻疹などで処方される人が多いです。

ザイザルの服用回数は成人は基本1日1回ですが、小児は1日2回飲むことになります。

基本的に薬は体が大きい大人の方が飲む量も回数も多いはずなのに、なぜザイザルは小児の方が多いのでしょうか。

結論から言うと、肝臓での代謝能（代謝する力）が成人よりも小児の方が高いので、薬がすぐに代謝されてしまうからです。

代謝能が高いと体の中から薬が出てしまうのが早いため、血中濃度が下がって効果が出なくなってしまいます。

１日２回服用することで血中濃度を安定させているのです。

以上で簡潔に説明しましたが、今回はザイザルが小児に1日2回の理由について説明します。

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ザイザルが小児に1日2回の理由

ザイザルを小児に１日２回服用する理由は血中濃度を安定させるためです。

肝臓での代謝能（代謝する力）が成人よりも小児の方が高いので、小児ではザイザルがすぐに代謝されてしまいます。

代謝されるのが早いということは、薬の効き目が早くなくなってしまうということです。

小児は1日1回の服用では血中濃度が安定しないという理由から、１日２回服用することになります。

成人の方が小児より体が大きく様々な面で能力が高いと思いがちですが、ザイザルに対しての肝臓での代謝能は小児の方が高いのです。

Mr.T

子どもの方が大人より代謝する力が強いとは驚きだね。

ザイザルの用量

ここで添付文書を見てみます。

ザイザル錠

〔成人〕
通常、成人にはレボセチリジン塩酸塩として1回5mgを1日1回、就寝前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日10mgとする。

〔小児〕
通常、7歳以上15歳未満の小児にはレボセチリジン塩酸塩として1回2.5mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。

 

ザイザルシロップ

〔成人〕
通常、成人には1回10mL（レボセチリジン塩酸塩として5mg）を1日1回、就寝前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日20mL（レボセチリジン塩酸塩として10mg）とする。

〔小児〕
通常、6ヵ月以上1歳未満の小児には1回2.5mL（レボセチリジン塩酸塩として1.25mg）を1日1回経口投与する。
通常、1歳以上7歳未満の小児には1回2.5mL（レボセチリジン塩酸塩として1.25mg）を1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。
通常、7歳以上15歳未満の小児には1回5mL（レボセチリジン塩酸塩として2.5mg）を1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。

 

引用：ザイザル各種　添付文書

添付文書から、成人では錠剤・シロップのどちらとも1日1回ですが、小児は年齢によって服用回数が違ってきます。

次にシロップを見てみましょう。

以上のようになっています。

6ヵ月以上1歳未満と成人は1日1回です。

6ヵ月以上1歳未満ではまだ肝臓の代謝能が低いので、1日1回でも効果が出ます。

肝臓の代謝能は小児でピークを迎え、成長するにつれて落ちていきます。

Mr.T

用量は大人と子供を比べると同じかそれ以下なんだね。

まとめ

今回はザイザルが小児に1日2回の理由について説明してきました。

以下でもう一度ポイントをまとめます。

同じ年齢で同じ薬なのに飲み方が他人と違うと不安になる人もいますが、実際には年齢だけでなく、体重や症状の度合いも考慮に入れて医師が処方してくれていますので心配することはありません。

単純に考えると大人の方が飲む量や回数が多いと思われがちですが、ザイザルのような例もあるので頭に入れておきましょう。

▼服用回数についての記事は以下をご覧ください。

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参考文献：　ザイザル各種　添付文書