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【トルリシティ皮下注】 トルリシティを打ち忘れた時の対処法や打ち忘れない工夫について徹底解説

2021/10/14(木)

トルリシティ・打ち忘れ

 

トルリシティ皮下注って打ち忘れたときはどうすればいいの?

打ち忘れないための工夫はある?

 

今回はこのようなお悩みを解決します。

 

Mr.T

トルリシティは打ち忘れたと気づいたときの時間によって対処法が変わってくるんだ。

次回投与までの期間が3日間(72時間)以上あるときは気づいた時点で直ちに投与。

3日間(72時間)未満だったら次回の曜日まで投与しないというのが一般的だよ。

 

トルリシティ皮下注0.75mgアテオスは2型糖尿病治療薬で、GLP-1作動薬に分類されます。

1週間に1回注射すればいいのでとても楽です。

 

他のインスリンは基本的に毎日使うものが多いので、患者さんのコンプライアンス向上にもつながります。

しかし、1週間に1回はとても楽なのですが、注射するのを忘れてしまう人も多いのが事実です。  

基本的に注射する日を決めるのですが、打ち忘れたときはどのように対処すればいいのでしょうか?  

 

今回はトルリシティを打ち忘れた時の対処法について説明します。

 

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トルリシティ皮下注の基本的な情報

リスト

 

基本的な情報

  • 薬効分類名:持続性GLP-1受容体作動薬

  • 一般名:デュラグルチド(遺伝子組換え)注射液

  • 効能又は効果:2型糖尿病

  • 用法・用量:通常、成人には、デュラグルチド(遺伝子組換え)として、0.75mgを週に1回、皮下注射する。

 

トルリシティの作用機序

本剤はアミノ酸を置換したヒトGLP-1アナログと改変ヒトIgG4 Fc領域との融合タンパク質であり、アミノ酸置換によりDPP-4による分解に抵抗性を示し、分子量の増加により吸収速度及び腎クリアランスが低下することで作用が持続する。本剤は膵β細胞のGLP-1受容体に結合し、細胞内cAMP濃度を上昇させ、グルコース濃度依存的にインスリン分泌を亢進する。

引用:トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 添付文書

 

GLP-1受容体結合  細胞内cAMP濃度を上昇  インスリン分泌を亢進  

この流れですね。

 

トルリシティを打ち忘れたときの対処法

インスリン 

 

添付文書に記載があります。

 

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。
7.2 投与を忘れた場合は、次回投与までの期間が3日間(72時間)以上であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与すること。次回投与までの期間が3日間(72時間)未満であれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも3日間(72時間)以上間隔を空けること。  

引用:トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 添付文書

 

添付文書にきちんと記載されています。

例を挙げながらまとめてみます。

 

次回投与までの期間が3日間(72時間)以上

気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与すること。

 

次回投与までの期間が3日間(72時間)未満

投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。

 

週1回投与の曜日を変更する必要がある場合

前回投与から少なくとも3日間(72時間)以上間隔を空けること。

 

 

日曜日の朝(9:00)に打つと決めておいたとしましょう。

日曜日に打つのを忘れ、木曜日の(9:00)までに気が付いた場合、すぐに打ちましょう。

次回分は日曜日の朝(9:00)に打てばOKです。  

 

 

木曜日の(9:00)を超えてしまった場合、今週分は打たず、日曜日の朝(9:00)に打ちましょう。  

曜日を変更する場合も

「3日間(72時間)以上間隔を空けること。」

と記載があります。

 

3日以内に2本以上打ってはいけないのですね。 

 

トルリシティを打ち忘れないための工夫

アイデア

 

打つ習慣を定着させてしまえば楽なのですが、1週間に1回はなかなか定着させるのが難しいです。

忘れないための対策方法を挙げます。

 

打つ日付を書いておく

トルリシティをどのように渡されるかは薬局によって異なると思いますが、トルリシティの箱や袋、シール、本体でもどこでもいいので打つ日付を書いておきましょう。

打ったかどうか忘れてしまっても使用済のものを見ればいつ打ったかわかるので、誤って2回打つことを防ぐことができます。

 

カレンダーなどに記載する

日曜日に打つと決めたら、カレンダーの日曜日の欄に目立つように印をつけておきましょう。

カレンダーは毎日見るものだと思います。

カレンダー以外でも頻繁に毎日見るものに印をつけておけば忘れにくくなるでしょう。

 

アラームをかける

日曜日の9:00に打つと決めたら毎週その日にアラームをセットしておきましょう。

スマホでもなんでもいいです。

 

家族などの協力

家族など、第三者に協力してもらいましょう。

どうしても一人だと忘れる確率が高いです。

第三者に協力してもらうことで忘れにくくなります。

 

日記をつける

「今日は間違いなく打った」

 

という日記をつけましょう。

普段の日記でも構いませんし、薬専用の日記を作っても構いません。

上記で説明したカレンダーに印をあらかじめつけて置き、打ったら×をつけるなどでも構いません。

とにかく間違いなく打ったという証拠を残しましょう。

誰でもあることですが、

 

「薬を飲んだかどうか忘れた」

「今何をすればいいのか忘れた」

 

など、一時的な記憶の混乱があります。  

習慣化すると無意識に行動を起こしているので、本当にその行為をやったのかあやふやになります。

外出先で

 

「あれ?家の鍵閉めたっけ?」

 

という経験はありませんか?

ほとんどの場合確実に閉めていますが、無意識に行っている行為なので記憶に残りにくいのです。

 

インスリン注射の副作用は低血糖症状が非常に怖いです。

 

「打ったかどうか忘れたから、もう1本打っとこう」

 

というのは絶対にやめましょう。

 

1週間打たなかったからと言って、劇的に血糖値やHbA1cは変動しません。

むしろ1週間に、あるいは1日に2本打って低血糖症状になってしまう方が心配です。

 

関連記事
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まとめ

まとめ

 

ココがポイント

  • 次回投与までの期間が3日間(72時間)以上ある時はすぐに打つ 
  • 次回投与までの期間が3日間(72時間)未満の時は打たない
  • 打ち忘れないような工夫が必要

 

「アテオス」の名前の由来は「あてて、押す」だったんですね。

今回の記事を作るまで気にしていませんでした(笑)

患者さんから

 

「薬を飲み忘れたがどうすればいい?」

 

などの質問はとても多いです。

特に今回紹介した週一回の薬や、骨粗しょう症に使うボナロンなど。

1ヶ月に1回の薬もありますね。

 

あらかじめ服薬指導の時に伝えてもいずれ忘れてしまいます。

薬のよっては気づいたらすぐに飲むもの、次回まで飲まなくていいものなど様々です。

患者さんの体調や容体によっても判断が違います。

添付文書通りに判断するのは薬剤師じゃなくてもできます。

 

状況に合わせて適切な判断をくだせる薬剤師になりたいですね。

 

骨粗しょう症に関する記事はこちらからご覧ください。

 

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Mr.T

以下の記事もご覧ください。

 

 

参考文献:

  1. トルリシティ皮下注0.75mgアテオス 添付文書
  2. 2型糖尿病治療薬 [トルリシティ皮下注0.75㎎アテオス] | 受賞対象一覧 | Good Design Award (g-mark.org)
  3. 2270_TLC_tsukaikata_guide_noCSP_201124 (diabetes.co.jp)

 

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