
こんにちは。Mr.Tです。
今回はラキソベロンについてです。
ラキソベロン。
緩下剤です。
ラキソベロンは錠剤と内用液があります。
当然、どちらも成分が同じです。
Mr.Tがいる薬局ではどちらも取り扱いがありますが、内用液の方が出る頻度が多いです。
内用液の方が量を調節しやすく、患者さんのお腹の調子によって量を変更できるというメリットがあります。
通常の便秘には成人で1日1回10~15滴使用しますが、この量はラキソベロン錠に換算するとどれぐらいの量か考えたことがあるでしょうか。
今回はラキソベロン内用液0.75%をメインとし、ラキソベロンについて説明してきます。
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Contents
基本事項
一般名
ピコスルファートナトリウム
作用機序
胃、小腸ではほとんど作用せず、大腸細菌叢由来の酵素アリルスルファターゼにより加水分解され、活性型のジフェノール体となる。
ジフェノール体は、腸管粘膜への以下の作用により瀉下作用を示す。
- 腸管蠕動運動の亢進作用
- 水分吸収阻害作用
効能又は効果
- 各種便秘症
- 術後排便補助
- 造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進
- 手術前における腸管内容物の排除
- 大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除
用法及び用量
〈各種便秘症〉
通常、成人に対して1日1回10~15滴(0.67~1.0mL)を 経口投与する。
小児に対しては1日1回、次の基準で経口投与する。
ココがポイント
年齢:滴数(mL)
- 6ヵ月以下: 2滴(0.13)
- 7~12ヵ月: 3滴 (0.20)
- 1~3才:6滴(0.40)
- 4~6才:7滴(0.46)
- 7~15才:10滴(0.67)
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈術後排便補助〉
通常、成人に対して1日1回10~15滴(0.67~1.0mL)を 経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進〉
通常、成人に対して6~15滴(0.40~1.0mL)を経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈手術前における腸管内容物の排除〉
通常、成人に対して14滴(0.93mL)を経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除〉
通常、成人に対して検査予定時間の10~15時間前に 20mLを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
使い方
適量の水(コップ半量から1杯)に医師から指示された滴数を滴下して服用します。
ラキソベロン内用液を原液のまま服用すると口腔内に薬剤が留まってしまう恐れがあるため、原則として水に滴下して服用してください。
十分な量の水が飲めない場合には、口の中に直接滴下した後、飲めるだけの飲料を飲む方法や食べ物を食べるなどで代用できます。
原則として、水で服用するようにしましょう。
錠剤2.5mgは内用液何滴分?
ラキソベロン錠2.5mg 1錠はラキソベロン内用液5滴に相当します。
ココがポイント
- 5滴:2.5mg
- 10滴:5mg
- 15滴:7.5mg
5滴間隔で1錠ずつ増えていく計算になります。
通常で成人に対する用法用量を見てみましょう。
内用液の用法容量は
1日1回10~15滴(5mg~7.5mg)。
錠剤の用法容量は
1日1回2~3錠。(5mg~7.5mg)。
添付文書からも同じであることがわかりますね。
5滴1錠と覚えておきましょう。
内用液1本で何滴分?
ラキソベロン内用液は1本10mLです。
15滴で1mLなので、150滴使える計算になります。
1回で1本使ってしまった事例も
ラキソベロン内用液は使い方が少し特殊です。
しっかりと説明しないと間違えて使ってしまう患者さんが多いです。
1回に1本使ってしまう患者さんも過去にいました。
1回に1本だと、
1本10mLで150滴。
5滴で2.5mg。
15滴で7.5mg。
150滴で75mgの計算になり、
2.5mgの錠剤を30T飲む計算になります。
錠剤を一気に30錠飲む人はいませんし、誰でも抵抗があると思いますが、内用液は水に溶かして飲むので錠剤に比べて抵抗が薄れます。
自分勝手に判断し、効果が感じられないと言ってどんどん勝手に増やしてしまう患者さんもいます。
継続で使っている人ほど、定期的に使い方の確認と1回に何滴使用しているかを確認するべきでしょう。
大腸検査前には20mL(2本分)服用するので体に大きな害がある可能性は低いですが、やはり自己流で使っている患者さんは要注意です。
-
検査薬は調剤できない? 処方箋と検査薬の関係について徹底解説
レセコン入力の注意点
ラキソベロン内用液は内服用滴剤です。
処方箋では内服や頓服扱いで来ることが多く、入力間違いをする人が非常に多いです。
- 1日1回 寝る前 10~15滴
- 便秘時に10~15滴
このように記載されていたら内服や頓服で入力したくなる気持ちはわかりますが、内服用滴剤という扱いなので、点数が変わってしまいます。
「内服用滴剤を調剤した場合は、1調剤につき10点を算定する。」
間違って入力すると確実に返戻対象なので気をつけましょう。
内服用滴剤はほとんどラキソベロンかそのジェネリックのピコスルファートなので、覚えてしまいましょう。
もっと詳しく
まとめ
ココがポイント
- ラキソベロンには錠剤と内用液がある
- 錠剤1錠2.5mgは内用液5滴分
- 1本で150滴使える
- 原則、水で服用すること
- 内用液は内服用滴剤に分類されるので、レセコン入力には注意
ラキソベロンはそこまで危険な薬ではありません。
だからこそ注意が他の薬に行ってしまいやすく、患者さんが自己流で使ってしまう可能性が高いのです。
レセコン入力でもミスが頻発しやすい薬なので、この機会に一度薬局内で共有して確認しておきましょう。
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以下の記事もご覧ください。
参考文献:
- ラキソベロン錠2.5mg 添付文書
- ラキソベロン内用液0.75% 添付文書