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【切迫流産・早産治療薬一覧】 ウテメリン・ズファジラン・ダクチルの違いについて徹底解説

2020/11/10(火)

 

こんにちは。Mr.Tです。
今回は切迫流産・早産治療薬についてです。

 

切迫流産・早産治療薬。

切迫流産・早産治療薬の代表的なものは主に3種類あります。

ウテメリン、ズファジラン、ダクチルの3種類です。

いずれも同じ用途で使われますが、ある条件で使い分けがされます。

きちんとその条件を知らなければ、禁忌に該当するものもあり、とても危険です。

今回は切迫流産・早産治療薬ウテメリン、ズファジラン、ダクチルについてまとめました。

 

流産・早産・正期産の一覧

妊娠周期分類
妊娠12週未満早期流産
妊娠12週~22未満後期流産
妊娠22週~36週早産 
妊娠37週~41週正期産
妊娠42週以降過期産 

妊娠周期によって使う薬が違ってくるのできちんと覚えましょう。

 

治療薬一覧

商品名一般名作用機序
ウテメリンリトドリンβ2受容体刺激
子宮平滑筋弛緩
ズファジランイソクスプリンβ受容体刺激
子宮平滑筋弛緩
ダクチルピペリドレート抗コリン
子宮平滑筋収縮抑制

3種類とも子宮平滑筋に効くのは同じですが、作用機序が違います。

作用機序が違うせいで使い分けが変わってきます。

 

切迫流産・早産治療薬の特徴

ウテメリン

特徴

  • β2受容体に対する選択的な刺激
  • 副作用:動悸・頻脈、顔面紅潮、ふらつき、嘔気、震えなど
  • 妊娠16週未満には禁忌。
  • β刺激なので、降圧剤や喘息薬などのβに関連する薬を服用中の患者には注意

作用機序

β2受容体に対する選択的な刺激効果に基づきc-AMP含量を増加させ、Ca++の貯蔵部位への取り込みを促進して子宮運動抑制をきたす。

ズファジラン

特徴

  • β受容体刺激
  • 副作用:悪心、食欲不振、 下痢、心悸亢進、 顔面潮紅、頭痛(頭重感)、 めまい、眠気、発汗など
  • 妊娠12週未満には安全性が確立されていないため投与しない
  • β刺激なので、降圧剤や喘息薬などのβに関連する薬を服用中の患者には注意
  • 月経困難症にも適応あり

作用機序

β受容体刺激

ダクチル

特徴

  • 抗コリン薬
  • 副作用:口渇、便秘、排尿障害、かすみ目など
  • 妊娠初期によく処方される
  • 他の疾患にも多数抗コリン薬が使われているので併用薬に注意

作用機序

抗コリン作用により、アセチルコリンの働きを抑える。

 

まとめ

妊娠周期ウテメリンズファジランダクチル
妊娠12週未満××
妊娠12週~22未満
妊娠22週~36週
妊娠37週~41週
妊娠42週以降

周期によって使える薬が違ってくるのですね。

妊娠初期にはダクチル、後期にはウテメリンが処方されることが多い印象です。

ダクチルはすべての周期に使えますが、抗コリン作用があるので使いにくい印象があります。

また、ウテメリンとズファジランはβ刺激作用があるので、基礎疾患や併用薬にも注意しなければいけません。

各々の薬の特徴を覚え、患者さんに適した治療、指導を行えるようにしましょう。

 

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参考文献:

  1. 各種添付文書

  2. 妊娠・授乳とくすりQ&A―安全・適正な薬物治療のために 今これだけは知っておきたい!

4

この本の対象者

・医師・薬剤師などの医療従事者
・登録販売者などの店頭で薬の接客をする人
・妊娠・授乳や薬に関して基礎から学びたい人
・妊娠・授乳中の服薬に不安がある人

妊娠・授乳と薬の関係について基礎からわかりやすく説明されています。

妊娠・授乳中の服薬はかなり難しい問題であり、人によって意見が違ってきます。

添付文書には基本的に服薬はしない方がいいとの記載があるものが多いのですが、実際に気をつけなければならない薬はそこまで多くありません。

現在の状況や体調から判断し、どのように対応すればいいかがわかる、非常に役に立つ一冊となっています。

 

POINT

・妊娠と薬に関しての基礎知識が学べる
・Q&A方式で一つの単元が短い
・妊娠・授乳関連の情報収集の仕方を説明

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