医薬品

ファンギゾンシロップでうがい? ファンギゾンシロップの使い方について徹底解説

2021/11/04(木)

ファンギゾンシロップ・うがい

 
こんにちは。Mr.Tです。
今回はファンギゾンシロップの使い方についてです。
 

 

ファンギゾンシロップ100mg/mL。

カンジダに使われる薬です。

調剤したことがある人はわかると思いますが、オレンジ色でドロドロしたシロップなので、初めて調剤する時はかなりのインパクトがあります。

シロップなので、当然飲み込みます。

しかし、うがいで出されることもあります。

シロップは内服扱いなのにも関わらず、うがいで使うというのはどういうことでしょうか?

今回はファンギゾンシロップの使い方について説明します。

 

基本事項

一般名

アムホテリシンB  

作用機序

感受性真菌の細胞膜成分であるエルゴステロールと結合することにより膜障害を起こし,細胞質成分の漏出が生じてその真菌を死滅させる。

効能又は効果

消化管におけるカンジダ異常増殖  

用法及び用量

通常小児に対し1回0.5〜1mL〔アムホテリシンBとして50〜100mg(力価)〕を1日2〜4回食後経口投与する。       

注意事項

  • 本剤は,消化管からほとんど吸収されないため全身性の真菌感染症に対しては無効である
  • アムホテリシンBは高用量でも消化管からほとんど吸収されないため,通常,過量投与で全身障害が発現することはない
  • 遮光・室温保存
  • 外観はうすいだいだい色の濃ちょうな懸濁液
  • においはオレンジよう芳香
  • 味は甘い
  • ドロドロしているのでよく振ってから使う

 

適用上の注意

  1. 口腔内カンジダ症
    舌で患部に広くゆきわたらせ,できるだけ長く含んだ後,嚥下させること。
  2. 服用時
    (1) 使用前十分振盪して均等な懸濁液とし,経口的にのみ使用すること(注射には使用しないこと)。
    (2) 一過性の歯の黄変が認められることがあるが,ブラッシングで簡単に除去できる。 

 

使い方

用法及び用量の欄に「通常小児に対し」と記載がありますが、成人にも使われます。

むしろMr.Tの薬局では高齢者に処方されることが多いです。  

 

「通常小児に対し1回0.5〜1mL〔アムホテリシンBとして50〜100mg(力価)〕を1日2〜4回食後経口投与する」

 

この記載だと口にふくんですぐに飲んでしまいますね。

適用上の注意の欄に口腔内カンジダ症についての記載があります。

 

「口腔内カンジダ症:舌で患部に広くゆきわたらせ,できるだけ長く含んだ後,嚥下させること。」 

 

口腔内のカンジダ症に対してはすぐに飲んではいけません。

なるべく口の中全体にファンギゾンシロップが行き渡るように広げ、できるだけ長く口の中にふくみます。

ファンギゾンシロップは服用しても効果はありません。

患部に薬を接触させることが目的なので、「できるだけ長く口の中にふくむ」と記載されているのです。  

食道カンジダの場合もファンギゾンを一気に飲むのではなく少しずつ飲んだ方が患部と接触しやすいので、何回かに分けて少しずつ飲んだ方が効果的です。

 

うがいの場合

適応外ですが、うがいを目的として処方されることがあります。

Mr.Tの薬局ではうがい目的の方が多いです。  

添付文書では経口投与しか適応はありませんが、口腔内カンジダ症に使う場合はできるだけ長くファンギゾンシロップを口の中に留まらせたいので、うがいを指示する医師もいます。

使い方

通常、50~100倍希釈液(シロップ5~10mLを500mLの精製水で希釈)を1回約50mL、1日3~4回、できるだけ長く口内に含みうがい(または嚥下)します。

室温(褐色バイアル瓶)保存は、50倍希釈液で2週間安定、100倍希釈液で1週間安定です。

 

レセコン入力時の注意

うがいは保険適用外であり、外用扱いです。

しかし、ファンギゾンシロップは内服薬です。

外用薬ではありません。

内服で入力するようにしましょう。

Mr.Tの薬局でよく来る処方は以下のような書き方できます。

~処方例~

Rp.1
ファンギゾンシロップ 1mL
精製水で500mLにする  

1日数回 うがい 5日分    

 

上記でも説明しましたが、通常の使い方は以下の通りです。

「通常、50~100倍希釈液(シロップ5~10mLを500mLの精製水で希釈)を1回約50mL、1日3~4回、できるだけ長く口内に含みうがい(または嚥下)します。」

ファンギゾン5mLを精製水で500mLにします。

1回約50mL使うとなると、1日2回であれば、

1日100mL × 5日分 =500mL。

ギリギリ持ちますね。

毎食後・就寝前に行うのであれば、1回量を20~30mLにしてうがいするように指示を受けたこともあります。

一応、医師に確認するか、患者さんにどのような指示を受けたかを確認しておいた方がいいでしょう。

うがいの記載をすると返戻になる可能性もあるので注意してください。

また、たまに手書きの処方箋だと日数が書いていないことがあります。

処方元はおそらく外用薬のつもりで処方している可能性があるので、疑義照会をしましょう。

ファンギゾンシロップは飲んでも体に影響がないので、うがいをした後に飲んでしまって大丈夫です。

なので、入力時にうがいを外してしまっても問題ないでしょう。

飲んだ方が楽か、出した方が楽か、患者さんと相談して決めて問題ないと思います。

 

まとめ


  • 口腔内カンジダにも使われる
  • うがいで出されることがあるが、適用外
  • うがいだが、飲んでしまってもOK
  • 口腔内カンジダにはできるだけ長く口の中に含む 
  • 食道カンジダには何回かに分けてゆっくりと飲む
  • よく振ってから使うこと
  • シロップなので内服扱い
  • 歯の黄変はブラッシングで解決

 

色々と面倒な薬です。

内服の薬でうがい指示はややこしいので正直やめて欲しいですね。

しかし、内服なのにも関わらず、うがい指示や口の中に長く含むなどの指示を受ける薬は他にもあります。

例えば抗がん剤の副作用の口内炎治療に使うアロプリノールのうがいや、口内炎にペースト状にして直接炎症部位に塗り付ける半夏瀉心湯など。

正直、知っていないとこれらの特殊な使い方をする薬は服薬指導ができません。

検索すれば出てくる内容ですが、実際に経験してみないと覚えることは難しいでしょう。

書籍やネットで学ぶのも勉強の一つですが、やはり現場で色々な経験を積むのが一番の勉強法だと思います。  

 

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参考文献:ファンギゾンシロップ100mg/mL 添付文書・インタビューフォーム

 

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