医薬品

【鉄剤・違い】 フェロミアとフェロ・グラデュメットの違いについて徹底解説

2021/4/04(日)

 

Mr.T

こんにちは。Mr.Tです。
今回はフェロミアとフェロ・グラデュメットの違いについてです。

 

フェロミアとフェロ・グラデュメットはどちらも鉄欠乏性貧血に使われる薬です。

 

用法はどちらとも1日1~2回。

治療効果に差はありません。

 

これらは何が違うのでしょうか。

医師は何か意図があって使い分けをしているのでしょうか?

 

今回はフェロミアとフェロ・グラデュメットの違いついて説明していきます。

 

フェロミアとフェロ・グラデュメットの違い

ココがポイント

  • 胃酸の影響
  • 錠剤の大きさ
  • お茶との相互作用

 

胃酸の影響

フェロミア

胃酸の影響を受けません。

胃内pHが1.0~8.0の範囲では重合体を作らないので、胃酸による鉄の吸収に影響を与えません

 

フェロ・グラデュメット

胃酸の影響を受けます

胃酸が少ない状態で服用すると、吸収率が2/3程度まで低下することが報告されています。

 

フェロ・グラデュメットは胃内pHが5.0より高くなると重合体を形成してしまい、鉄が吸収されにくくなってしまいます。

 

添付文書にも「制酸薬と併用注意」と記載があります。

 

これらの結果から、胃酸の影響を受けないフェロミアの方が使いやすいことがわかります。

 

  • H2ブロッカーやPPI、制酸薬などを併用
  • 高齢者
  • 胃を切除した患者

 

以上のような患者さんにはフェロミアを選択した方がよいでしょう。

 

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錠剤の大きさ

 

錠剤の大きさ

フェロミア > フェロ・グラデュメット

 

フェロ・グラデュメットの方が錠剤が小さいので飲みやすいです。

高齢者など、錠剤が大きくて飲み込みにくい場合はフェロ・グラデュメットを選択した方がコンプライアンスの上昇につながるでしょう。

フェロミアはフェロ・グラデュメットよりサイズが大きいですが、顆粒という選択肢もあります。

 

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お茶との相互作用

フェロミア

お茶での服用の影響を受けません。

タンニンが豊富な緑茶で服用しても吸収には影響を受けません。

 

フェロ・グラデュメット

お茶での服用の影響を受けます

タンニンが豊富な緑茶で服用すると、吸収が半分程度まで低下するという報告もあります。

 

これらの結果から、日頃から濃い緑茶を飲んでいる人はフェロミアを選択した方がいいでしょう。

 

お茶にはタンニンが含まれていて、タンニンと鉄が複合体を形成することによって吸収が落ちます。

しかし、最近の研究によると、貧血状態では鉄の吸収が亢進しているので鉄剤をお茶で飲んでも吸収に影響を及ぼすことはないと言われています。

鉄剤を説明している書籍にはすべて「お茶との併用はしないように」と必ずと言っていいほど書かれていますが、最近の考えでは鉄剤服用中に厳しくお茶の制限をする必要はないとされています。

 

まとめ

フェロミアフェロ・グラデュメット
胃酸の影響受けない受ける
錠剤のサイズ大きい小さい
お茶との相互作用受けない受ける

 

フェロミアが2票獲得でフェロミアの勝ち

フェロミアの方が使いやすそうですね。

 

高齢者では胃薬を飲んでいる人が多く、胃を手術している割合も若い人に比べて多いです。

胃酸の影響を受けないフェロミアが使いやすいのではないでしょうか?

しかし、錠剤が大きくて飲みづらい、飲めないのであれば治療ができません。

このようなときにはフェロ・グラデュメットを選択する方がいいでしょう。

 

どちらも治療効果に差はありません。

患者さんの症状や状態に合わせて薬を選択することがベストです。

 

Mr.Tの薬局では圧倒的にフェロミアの方が多いです。

フェロ・グラデュメットを飲んでいる患者は錠剤が飲みづらい人が多い印象です。

上記で説明した通りですね。

 

鉄欠乏性貧血では、体内に貯蔵されている鉄の量も回復させなければならないので、貧血の症状が治まっても3~6カ月程度は服用を続けなければなりません。

症状が治まったからと言って勝手に服用を中止するのはやめましょう。

必ず医師と相談し、医師の許可が出るまでは服用を継続してください。

 

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参考文献:

  1. フェロミア添付文書

  2. フェロ・グラデュメット添付文書

  3. 薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100

 5

 

対象者

  • 薬剤師
  • 服薬指導をレベルアップしたい人
  • 薬の使い分けを知りたい人
  • 同種同効薬の違いを知りたい人

 

調剤業務に携わる人には必携の参考書です。

非常にわかりやすく説明されており、服薬指導時によく聞かれる質問が満載です。

薬の使い分けに関しては患者さんからよく聞かれるので、この本に書かれている知識ぐらいは最低限欲しいところです。

文章が平易で、イラストや図も多いので新人や調剤初心者、ブランクがある人にもオススメです。

非常にわかりやすく解説されていますが、ボリュームが多いので興味があるところから読んでいきましょう。

Mr.Tが自信を持ってオススメできる一冊です。

 

ココがポイント

  • 服薬指導時によく聞かれる質問をわかりやすく説明
  • 同種同効薬の使い分けを説明
  • 現場ですぐに使える内容が満載
  • 参考文献もしっかりと掲載

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