【疑義照会】何でそんなに時間がかかるの? 疑義照会のポイントについて徹底解説

2021/8/12(木)

 
こんにちは。Mr.Tです。
今回は疑義照会についてです。
 

疑義照会。

処方箋を預けて薬を待っているときに

「なぜそんなに時間がかかるのだろう?」

と思う人はたくさんいると思います。

薬剤師の仕事を知らない人は、ただ薬を袋に詰めるだけの仕事だと思っている人が多いですが、薬剤師は処方箋から様々なことを考えなければなりません。

その中で一番時間がかかるのが疑義照会だと思います。

疑義照会とはいったい何をしているのでしょうか?

今回は疑義照会について説明していきたいと思います。

 

疑義照会とは

第24条 薬剤師は、処方箋中に疑わしい点があるときは、その処方箋を交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによって調剤してはならない。

薬剤師法より引用

薬剤師法にあるように、疑わしい点があった場合に疑義照会せずに調剤することはできません。

疑義照会は義務です。

具体的には以下のようなことをチェックし、疑わしい点があれば医師に確認するために電話やメールで確認を取っているので、どうしても時間がかかってしまいます。


  • 薬の名前は正しいか
  • 疾患に適した薬が処方されているか
  • 用法・用量は問題ないか
  • 相互作用や併用禁忌は問題ないか
  • 処方箋に不備はないか
  • 薬の重複は大丈夫か?
  • 副作用歴やアレルギー歴があるものが処方されていないか 
  • 処方日数は間違いないか
  • カラーコピーなどの偽造処方箋の疑いはないか
  • 投与制限や日数制限を超えていないか
  • 販売中止や名称変更された薬が処方されていないか

 

などなど。

「医師が間違うはずがない!」

と思っている人も多いと思いますが、医師も間違うことはあります。

処方箋を入力しているのは医師だけではなく、事務やその他の人も入力することがあります。

もちろん入力ミスだとわかっていても疑義照会しなければなりません。

病院で違う人の処方箋を渡されて薬局に持ってきたという事例もあります。

 

疑義照会のポイント

ここからは薬剤師向けです。

疑義照会する上でのポイントを説明したいと思います。

患者に疑義照会することを説明する

患者さんはなぜ調剤するのに時間がかかるのかがわかりません。

疑義照会という言葉を聞いたことがない人がほとんどです。

疑義照会してすぐに医師から回答を貰えれば問題ないのですが、折り返しや医師が不在などですぐに連絡が取れない場合もあります。

あらかじめ患者に疑義照会する旨を話し、どれぐらい時間がかかるかをあらかじめ伝えておかないと

「いつまで待たせるんだ!!」

と、トラブルになることが多いです。

時間に余裕がある人には一度帰宅してもらい、医師と連絡が取れ次第患者さんに電話するという方法も一つの手です。

患者さんが待たされてイラついてしまう原因は、理由もわからずに「なぜこんなに待たされるのか」ということです。

このような理由、状況なので時間がかかるということを説明すればトラブルを減らすことができます。

経験が必要

新人や薬剤師初心者には疑義照会はハードルが高いです。

上記でも説明した通り、様々な内容を短い時間で理解、確認、把握をしなければなりません。

知らない薬だと効能・効果や用法・用量が正しいかどうかわからないので、それなりの知識と経験は必要です。

医師の処方意図を読み取る

何かおかしいと思っても医師があえて処方している可能性もあります。

適応外処方の可能性もありますし、患者の容体に合わせてわざと量を調節している可能性もあります。

疑義照会すべき内容としない内容を判断する知識と経験も必要であり、医師の処方意図を読み取れるようにしましょう。

コミュニケーション能力が必要

誰しも間違いを指摘されるのは嫌です。 明らかな間違いでも知識不足の間違いでも、相手に不快な思いをさせないように気をつけましょう。

「間違っていると思うのですが」

絶対に使いません。

明らかにおかしいと思っても

「確認したい点があるのですが」 というフレーズを使います。

要点をまとめ、短時間で済ます

医師は多忙です。

診察や手術などの合間を縫って対応してくれています。

だらだら長い話は誰しも聞きたくありません。

身の回りにもいますよね。

長い時間だらだら話して要点がよくわからない人が。

そのような人になってはいけません。

要点をまとめ、短時間で説明、伝える力も必要です。

代替案を用意しておく

医師からされるであろう質問の答えを用意しておきましょう。

例えば代わりとなる薬の名前、規格、同種同効薬、併用禁忌など、医師からの質問に答えられなければ信頼は得られません。

時間もかかってしまいますし、こちらも焦ってしまいます。

あらかじめ代替案と医師からされるであろう質問を用意しておくことで自信をもって疑義照会できるようになります。

処方箋に疑義内容を記録する

疑義照会をしたら処方箋とレセコン(レセプト)に疑義照会をした内容を記載しなければなりません。

疑義照会をして、処方内容が変わっても変わらなくても記載義務があります。


  • 疑義照会した年月日、時間、連絡手段(電話、FAXなど) 
  • 疑義照会した薬剤師の氏名
  • 対応した回答者の氏名(医師、事務、薬剤師など)
  • 疑義照会した内容
  • 回答内容

 

まとめ

疑義照会で時間がかかる理由がおわかりいただけたでしょうか?

処方箋から様々なことを考え、判断し、行動しているのが薬剤師なのです。

少しでも薬剤師の仕事が理解され、浸透されればと思います。

後半では薬剤師に対して、疑義照会のポイントを説明しました。

最初は苦手意識をもつ人が多いのですが、慣れてしまえば特に問題なくこなせるようになります。

中には気難しい医師や病院もあり、すんなりといかないこともありますが、そこはしょうがないと割り切るしかないと思います。

「あー、はい、はい」

と流せるような「スルースキル」も必要だと思いますが、経験を重ねるうちにだんだんと慣れてきます。

Mr.Tもこれまでに数えきれないぐらいの疑義照会をしてきましたが、当然怒られたり、失敗したりはあります。

しかし、医師から感謝されたこともあります。

そういう時はうれしいですよね。

患者さんだけでなく医師にも感謝され、為にもなるという経験は頻繁に起こることではありません。

経験を重ねるだけでなく、知識やスキルも必要になってきますが、自信をもって疑義照会できるような薬剤師が増えてくれればいいなと思っています。

 

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Posted by Mr.T