
こんにちは。Mr.Tです。
今回は目薬の正しい使い方と1本でどれぐらいの期間もつかについてです。
目薬。
処方薬やOTC(市販薬)の目薬を使う人は多いと思います。
目薬の使い方は人それぞれです。
1日数回、何滴もさす人もいれば、1日1回、1滴の人もいます。
目薬自体の期限ではなく、医師の指示や説明書通りに使ったら目薬1本は何日分もつのかという質問をよくされます。
今回は目薬の正しい使い方と1本でどれぐらいの期間もつのかを説明していきたいと思います。
開封後の目薬の期限についてはこちらから⇩
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【目薬・使用期限】目薬の開封後の使用期限はいつまで? 処方薬と市販薬では違う?
目薬の正しい使い方
- 手をよく洗う
- 目薬の先端を触らないようにキャップを外す
- できるだけ仰向けの状態で1滴点眼する(1滴で十分)
- ゆっくりと目を閉じ、しばらく(1分程度)瞬きをしないでそのままにしておく
- 目頭を指で押さえておくと液体の涙管への移行が軽減されるので効果的
- 複数目薬があるときは5分間以上点眼間隔をあける
よく誤解されるのが、眼から液体が溢れ出てしまい、きちんとさせていないのではないかということです。
基本的に1滴で十分です。
何滴もさす必要はありません。
眼に収容できる液体の量は約30μg程度で、そのうち常に眼を潤している涙が約7μgあるとされています。
そうすると、1滴で収容できる液体の量は約23μgとなります。
通常、目薬の1滴は約40~50μgなので、1滴で十分に効果が発揮されます。
1滴でも眼に収容できるキャパシティーをオーバーしているので、残りは溢れてしまうか、口の中に流れてしまうことになります。
口の中に流れてしまうと目薬の味を感じてしまう頻度も多くなります。
以上より、何滴もさすことは意味がなく、薬の無駄遣いになってしまいます。
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【目薬・味】目薬をさしたら味がする? 味がする成分と原因について徹底解説
1本5mLだとしたら何滴、何日分使える?
5mLで約100滴使うことができます。
処方せんの目薬は大抵2.5mLか5mLのものが多いです。
例えば5mLの目薬を処方され、
「1日1回 両目に点眼してください」
と、指示があった場合、1日2滴を使うことになるので、
100滴 ÷ 2滴 = 50
となり、約50日間目薬を使うことができます。
アレルギーの薬だと点眼する回数が多いものもあります。
例えば5mLの目薬を処方され、
「1日4回 両目に点眼してください」
と、指示があった場合、
1日8滴を使うことになるので、
100滴 ÷ 8滴 = 12.5
となり、約12日間目薬を使うことができます。
あくまで目安で、ボトルを押す力によっても目薬の出る量が違ってくるので一概には言えませんが、薬剤師は前回目薬をいつもらって、きちんとさせているかどうかをこのようにして計算しています。
明らかに日数が合わなければきちんと点眼できていないということがわかります。
1度に何滴も使ってしまえば日数は少なくなりますし、さし忘れが多いと日数は長くなってしまいます。
きちんと毎日使っていると仮にウソをついても薬剤師にはバレてしまうので気をつけましょう。
まとめ
ココがポイント
- 目薬を正しく使うこと
- さす量は1滴で十分
- 1本5mLの目薬で約100滴使える
目薬は、慣れてくると自己流のさし方で誤った方法で継続してしまう人が多いです。
1回に何滴も使ったり、パチパチと瞬きを繰り返したり、複数の目薬をさすときに間隔をあけずに連続でさしてしまったり…
以上のような例がとても多いです。
継続で長期間処方されている人には定期的に目薬の使い方を確認し、今回紹介した計算方法から受診間隔が適切かどうかも確認してみましょう。
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以下の記事もご覧ください。
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対象者
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