医薬品

【オラビ錠口腔用】 フロリードゲルの錠剤版? オラビ錠口腔用について徹底解説

2021/10/21(木)

オラビ錠口腔用    

 
こんにちは。Mr.Tです。
今回はオラビ錠口腔用についてです。
 

オラビ錠口腔用。

オラビ錠はカンジダ症に使われる薬です。

口腔用のカンジダに使う薬はフロリードゲルの方が有名なのではないでしょうか?

Mr.Tもフロリードゲルは何度も調剤したことがありますが、今回紹介するオラビ錠に関しては正直知りませんでした。

少し特殊な使い方をするので、今回はオラビ錠口腔用について説明します。 

 

基本事項

一般名

ミコナゾール  

作用機序

真菌細胞膜の主要構成成分であるエルゴステロールの生合成を阻害することにより抗真菌活性を示す 

効能又は効果

カンジダ属による口腔咽頭カンジダ症 

用法及び用量

通常、成人には1回1錠(ミコナゾールとして50mg)を1日1回、上顎歯肉(犬歯窩)に付着して用いる

用法及び用量に関連する注意

本剤の投与期間は原則として14日間とする      

併用禁忌薬一覧

  CYP3AとCYP2C9を阻害するため、併用禁忌薬がたくさんあります。

一般名(商品名)

  • ワルファリンカリウム(ワーファリン)
  • ピモジド(オーラップ)
  • キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩)
  • トリアゾラム(ハルシオン)
  • シンバスタチン(リポバス)
  • アゼルニジピン(カルブロック)
  • オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン(レザルタス配合錠)
  • ニソルジピン
  • ブロナンセリン(ロナセン)
  • エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン配合錠)
  • ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩
  • リバーロキサバン(イグザレルト)
  • アスナプレビル(スンベプラ)
  • ロミタピドメシル酸塩(ジャクスタピッド)
  • ルラシドン塩酸塩(ラツーダ)

 

使い方

オラビ錠は1日1回、上顎歯肉(犬歯窩)に付着して用いる薬です。

上顎歯肉(犬歯窩)とは何ともわかりにくい表現ですが、上あごの犬歯の上部にある歯茎のくぼみのことです。

1日目

  1. オラビ錠を使用する前に歯磨きやうがい等で口の中を清潔にする
  2. 犬歯の上部にある歯茎のくぼみを指で確認し、乾いた手で薬を取り出し、平面(Lの印がある面を)下にして、指先にのせる
  3. 歯茎のくぼみに薬を付着させる
  4. 付着後、上唇の上から薬を指で30秒ほど軽く押さえてしっかりと付着させる。
    徐々に薬が溶けていくので数分間は舌で薬を触らないようにする  

2日目以降

  1. 前日付着した薬が残っている場合は取り除く
  2. 1日目と左右反対側の歯茎のくぼみに、新しい薬を同じ方法で付着させる

 

注意事項

  • 薬をなめたり、噛んだり、飲み込んだりしない
  • 飲み込んでしまった場合はコップ1杯の水で飲んでしまってOK
  • 飲み込んでも特に体に害はなく、心配はいらない
  • 食事や水分は普段通りでOK
  • 薬が剥がれないようにガムやキャラメルなどはできるだけ避けた方がよい
  • 付着後の歯磨きは薬が剥がれないように注意して行うこと
  • 薬がズレたら元の位置に戻すこと
  • 薬を付着している場所を毎日観察し、気になる点があれば相談すること
  • 湿度の影響を受けやすいので、ボトル包装品のまま患者に交付すること
  • 使用の都度、キャップをしっかりと締めること

 

薬が途中で剥がれてしまった時

6時間以内に剥がれた場合

剥がれた薬をもう一度同じ位置に付着させること。

付着させられない時は新しい薬を取り出し、同じ位置に付着させること。

6時間以降に剥がれた場合

新しい薬を使用する必要はない。

剥がれた薬は飲みこまず、口から出すこと。

 

レセコン入力時の注意

口の中に入れる口腔用ですが、外用薬の部類です。

口の中に入れるものがすべて内服ではありません。

間違えやすいので注意しましょう。

フロリードゲルは塗り薬ですが内服です。

ややこしいですね。

 

レセコン入力のあるあるについての記事はこちらから

レセコン入力は難しい? Mr.Tのレセコンあるあるについて一挙紹介
レセコン入力は難しい? Mr.Tのレセコンあるあるについて一挙紹介

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メリット

1日1回で済むのが最大のメリットです。

フロリードゲルだと1日4回必要なので、コンプライアンスの面で考えるとオラビ錠の方がいいでしょう。

ファンギゾンシロップもありますが、こちらも1日2〜4回食後です。

初めて使う場合は注意点が何点かあるので説明を理解するのが難しいかもしれませんが、一度理解してしまえばとても簡単です。

 

今回の事例

今回、初めてオラビ錠を調剤したのですが、処方箋を受け付けたときは正直、

「フロリードゲルでいいのではないか?」

と思いました。

薬局に在庫が無く、取り寄せという形になったので。

使い方を説明する手間もあるので、在庫があるフロリードゲルやファンギゾンでいいじゃんとその時は思いました。

しかし、今回の患者さんは末期のがんで、終末期の患者さん。

自分では身動きができず、介護してもらっている状態です。

当然、自分で食事や服用はできません。

このような時にオラビ錠が最大のメリットを発揮するのではないでしょうか?

1日1回貼り付けて置けばOK。

患者さん本人や介護者の方の負担が減ります。

フロリードゲルやファンギゾンだと1日に数回使用しなければなりません。

コンプライアンス、負担を考えればオラビ錠が最適な薬剤だということが今回の事例でわかります。

 

まとめ

オラビ錠の特徴を理解して頂けたでしょうか?

慣れてしまえば使い方は簡単で、コンプライアンスも他の薬に比べて良好だと思います。

今回の事例のように患者さんがどのような状態にあるかは人それぞれです。

一日中、ずっと口の中に薬があると違和感があるのでイヤだという人もいますし、気にならないからOKという人もいます。

患者さんに合わせた剤形を提案できるような能力も薬剤師には必要です。

そのためには同成分でも様々な剤形があることを知っておかなければなりません。

コンプライアンスや負担が剤形によってこんなにも違ってくるということを実感させられた処方でした。

 

剤形一覧に関してはこちらの記事から

【剤形一覧】こんなにも種類があるの!? 剤形について一覧にしてまとめてみた
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参考文献:

  1. オラビ錠口腔用50mg 添付文書
  2. オラビ錠口腔用50mgのご使用方法 富士フィルム富山化学株式会社

 

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