医薬品

【OTC・鼻炎薬成分一覧】病院と同じ成分の薬は? 市販の鼻炎薬の成分をまとめてみた

2021/8/09(月)

 

Mr.T

こんにちは。Mr.Tです。
今回はOTCの鼻炎薬の成分についてです。

 

OTCの鼻炎薬。

 

「病院と同じ成分のものをちょうだい。」

 

ドラッグストアでよく相談される事例です。

花粉症や鼻炎でドラッグストアに相談してくるお客さんはとても多いです。

 

また、病院に行くのが面倒くさい、時間がないからOTC(市販薬)でなんとかしたいというお客さんもとても多い印象があります。

成分が同じであれば、わざわざ病院に行かなくても手に入るのならこの場で済ませたい。

そう思うのは当然のことです。

 

今回はOTCで使われている鼻炎薬の成分の一例をまとめてみました。

*R3.8月現在のものです。

 

成分一覧

分類鎮静作用成分名医療用の商品名
第一世代鎮静性d-クロルフェニラミンポララミン
クレマスチンタベジール
ジフェンヒドラミンレスタミンコーワ
第二世代ケトチフェンザジテン
軽度鎮静性アゼラスチンアゼプチン
セチリジン(20mg)ジルテック
メキタジンゼスラン、ニポラジン
非鎮静性エバスチンエバステル
エピナスチンアレジオン
セチリジン(10mg)ジルテック
フェキソフェナジンアレグラ
ベポタスチンタリオン
ロラタジンクラリチン

*表が切れてたら横にスクロールしてください。
**鎮静性:中枢神経などに発現するヒスタミンH1受容体への結合のしやすさ。

 

第一世代

d-クロルフェニラミン

医療用の商品名:ポララミン

OTCの例:鼻炎薬A「クニヒロ」など、他多数

 

クレマスチン

医療用の商品名:タベジール

OTCの例:龍角散鼻炎朝夕カプセルなど、他多数

 

ジフェンヒドラミン

医療用の商品名:レスタミンコーワ

OTCの例: レスタミンコーワ糖衣錠

 

第一世代の特徴

特徴

  • 効き目が早い
  • 眠気が出やすい
  • 抗コリンの副作用により口喝や便秘などの症状が出やすい
  • プソイドエフェドリンなどの交感神経興奮成分と複合されている場合が多い
  • ジフェンヒドラミンは睡眠改善薬にも使われている

 

第二世代

鎮静性

ケトチフェン

医療用の商品名:ザジテン

OTCの例: アスミン鼻炎薬

 

軽度鎮静性

アゼラスチン

医療用の商品名:アゼプチン

OTCの例:ムヒAZ錠

 

セチリジン

医療用の商品名:ジルテック(10mg)

OTCの例:新コンタック鼻炎Z、ストナリニZなど

 

メキタジン

医療用の商品名:ゼスラン、ニポラジン

OTCの例: ジンマート、アルガードクイックチュアブルなど

 

第二世代の鎮静性・軽度鎮静性の特徴

ココがポイント

  • 第一世代と第二世代の非鎮静性の中間
  • 眠気は第一世代ほどではないが出やすい
  • ヒスタミンH1受容体占拠率が
    • 非鎮静性では20%未満
    • 軽度鎮静性は20%以上50%未満
    • 鎮静性は50%%以上

 

非鎮静性

エバスチン

医療用の商品名:エバステル

OTCの例: エバステルAL

 

特徴

  • 1日1回服用
  • 15歳以上
  • 授乳時の服用は不可

 

エピナスチン

医療用の商品名:アレジオン

OTCの例: アレジオン20

 

特徴

  • 1日1回就寝前服用
  • 15歳以上
  • 肝臓病の人、授乳中の人は服用不可
  • 眠気が出にくい

 

セチリジン

医療用の商品名:ジルテック(20mg)

OTCの例: なし

 

特徴

  • 1日1回就寝前服用
  • 15歳以上
  • 腎臓病の人、授乳中の人は服用不可
  • 医療用の錠剤では5mgと10mgの規格が存在

 

フェキソフェナジン

医療用の商品名:アレグラ

OTCの例: アレグラFX

 

特徴

  • 1日2回服用
  • グレープフルーツジュース、オレンジジュースなどと一緒に飲むと効果が落ちる
  • OTCには蕁麻疹に適応がない
  • 眠気が出にくい
  • 7歳から飲めるアレグラFXジュニアも発売

 

ベポタスチン

医療用の商品名:タリオン

OTCの例:タリオンAR

 

特徴

  • 1日2回朝夕に服用
  • 眠気が出やすい
  • 15歳以上が対象
  • 腎臓病の人、授乳中の服用は不可

 

ロラタジン

医療用の商品名:クラリチン

OTCの例: クラリチンEX

 

特徴

  • 1日1回食後に服用
  • 医療用では7歳以上から投与可能だが、OTCでは15歳以上から
  • 眠気が出にくい
  • 口の中で溶けるOD錠も発売

 

インペアードパフォーマンス

インペアードパファオーマンスとは、抗ヒスタミン薬(ヒスタミンH1受容体遮断薬)の副作用として、集中力や判断力、作業能率が低下することです。

ヒスタミンはアレルギーを引き起こす物質ですが、脳内では覚醒状態の維持、学習能力、運動量の増加などの働きがあります。

抗ヒスタミン薬を使うことでヒスタミンの脳内への移行がブロックされ、眠気などの自覚がなくても、自分のパフォーマンスが落ちてしまうのです。

「鈍脳」と呼ばれることもあります。

 

点鼻薬はステロイド?ナファゾリン?

点鼻薬もたくさん出ており、内服薬との併用は全く問題ありません。

点鼻薬ではステロイドと血管収縮薬、抗ヒスタミン作用のある成分がメインです。

 

ステロイド

成分:ベクロメタゾン、フルニソリド、フルチカゾン

OTCの例:フルナーゼ点鼻薬、ロートアルガードクリアノーズ季節性アレルギー専用、エージーアレルカットEXcなど

 

最近ではステロイドの点鼻薬も続々と発売されてきています。

病院ではステロイド配合の点鼻薬がよく出ます。

 

ステロイドは軽症~重症まで幅広い範囲で使うことができ、くしゃみ、鼻水、鼻詰まりのどの症状にも効果があり、約1~2日で効果が出てきます。

眠気が出る成分が入っていないこともメリットの一つです。

 

Mr.Tは鼻炎薬はステロイドを最初に勧めます。

ステロイドは怖いというお客さんも多く、最初は抵抗を示す人が多いのですが、使い方を守り、病院ではステロイドが主流だと説明すれば案外ステロイドを選んでくれます。

 

血管収縮薬

成分:ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、オキシメタゾリンなど

OTCの例:ナザール「スプレー」、エージーノーズアレルカットCなど

 

ナファゾリンなどのα刺激成分が含まれている血管収縮薬は即効性があり、比較的安価で幅広く使われています。

効果が早く、安いという理由で使っている人が多いのは事実。

しかし、長期で使用したり、過剰に使用してしまうと薬剤性鼻炎のリスクが高まってしまいます。

 

薬剤性鼻炎は、少なくとも3日以上の血管収縮薬の点鼻によって生じる鼻詰まりで、鼻水やくしゃみは伴わないとされています。

 

新しい世代の方が強い?

第一世代と第二世代を比べると、当然第二世代の方が新しく開発された薬です。

新しいものの方が効き目が強く、いい薬だと思うのは当然のこと。

お客さんのほとんどは第二世代や医薬品の区分で言う、要指導医薬品、第一類医薬品の方が効き目が強いと思っています。

しかし、鼻炎薬に関しては単純にそうとは言い切れません。

むしろ、効き目だけで言ったら第一世代の方が強いです。

じゃあ、なぜ効き目が弱い第二世代を作ったのかという話になりますが、第一世代では「眠気」の副作用が非常に出やすいので、この副作用を改善し、かつ鼻炎症状に効果があるものが第二世代です。

 

もっと詳しく

 

症状が出たら飲めばいい?

即効性のある第一世代は症状が出てから飲めばOKですが、第二世代では症状が出る前から飲むのがオススメです。

花粉症に対しては花粉の飛散時期のピークよりも前から内服を始めると効果が出やすいです。

 

結局、どれを選べばいい?

症状や状態によって変わってくるので一概には言えませんが、どれを選んでも問題ないというのであれば、Mr.Tなら第二世代のものを最初に勧めます。

第二世代で効くのであれば、眠気の副作用が出にくいですし、わざわざ眠気が出やすくて効果が強い第一世代を使う必要がありません。

また、第一世代の成分は抗コリン作用があるので緑内障や前立腺肥大症を持っている人には気をつけないといけません。

もちろん、第二世代を選択する時も気をつけなければなりませんが、第一世代の方がより強力に副作用が出る可能性があります。

 

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まとめ

OTCの鼻炎薬の成分をまとめてきました。

鼻炎薬に関しては勘違いしている人が多く、その固定観念を壊すことが難しいです。

新しい薬の方が効く、ステロイドは怖い、血管収縮薬の方か優れている…などなど。

しかし、各成分の特徴さえ覚えてしまえば、OTCの中でもそこまで商品の選択が難しい分野ではないと思います。

 

個人的には胃腸関係や目薬関係の方がずっと難しいと思いますが…

しかし、第一世代の抗コリン作用や眠気などの副作用に気をつけなければ重大な事故につながる恐れがあります。

各成分の特徴を覚え、お客さんに対して適切な商品の選択ができるようになりましょう。

 

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参考文献:

  1. Pharmacol Ther.2017;178:148-56

  2. 「OTCメディケーション」虎の巻 第3版 (日経DI 薬局虎の巻シリーズ)

4

 

対象者

  • 薬剤師・登録販売者などのOTC業務に携わる人
  • OTCをしっかり学びたい人
  • OTCにはどんな商品があるか知りたい人

 

Mr.Tが先輩にオススメされて最初に買って勉強した一冊。

疾患ごとに各項目に分かれて丁寧に説明されています。

実際の商品の写真付きでとてもわかりやすい。

しかし、OTC初心者にはオススメはあまりしません。

ある程度知識を積んでから、もっと簡単なOTCの参考書を学習してからこの本を読むことをオススメします。

そうでないと挫折する可能性が高いです。

Mr.Tは一度挫折しました…

 

ココがポイント

  • 22項目の薬効群別に詳しく説明
  • 実際の商品の写真付き
  • 商品の使い分けや特徴について説明
  • トリアージや患者へのアプローチの仕方ついて説明
  • 主要製品の成分早見表付き

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