保険関係

【警察留置・処方箋】警察が薬局に処方箋を持ってきた時の対応方法について徹底解説

2021/7/19(月)

 
こんにちは。Mr.Tです。
今回は警察留置の処方箋の対応方法についてです。
 

警察留置。  

警察がいきなり薬局にやってきたらほとんどの人が驚くと思います。

Mr.Tも何度か経験があります。

特に悪いことはしてないのですが、いきなり来ると驚きますよね。  

今回は警察留置の処方箋についてです。  

留置場に勾留(拘留)されている患者さんの処方箋を警察官が薬局に持ってくることがあります。

そこまで頻度は高くなく、薬局の近くに警察署がある地域でないと滅多にお目にかかれないと思います。

滅多に来ないからこそ処方箋が来ると焦ります。

流れだけでも覚えておきましょう。  

 

警察留置の流れ  

受付

警察留置で処理する処方箋は自費処方箋の形式です。

保険証や公費を持っていても保険と公費を使うことができません。

保険者番号・公費番号の欄は空欄です。

自費で処理してOKですが、その場でお金は頂きません。

全額公費で支払われます。

その場での対応は自費で対応し、料金は頂かないと覚えておきましょう。

*レセコンによっては警察留置のコードがあります。  

処方箋・調剤

受付でも記した通り、処方箋は自費の形式です。

保険者番号・公費番号の欄は空欄です。

全額公費で支払われるので、特に要望がなければジェネリックで調剤した方がいいでしょう。

警察官が処方箋を持ってくるので、お薬手帳を持ってこない場合があります。

お薬手帳があればその通りに作れるものは作ればいいのですが、お薬手帳がない場合はどうしようもないのでMr.Tはジェネリックで作るようにしています。

全額公費ってことは国や県のお金ですからね。

国や県のお金ということは私たちの税金です。

安い方がいいですよね。

店舗の売上を上げたいのであればすべて先発でも構いませんが。  

支払い

薬局での支払いはありません。

地域によって違うと思いますが、警察官が被留置者診療書・支払請求書などを持ってくることがあります。

警察官が持ってきた書類に必要事項を記入し、提出すればお薬代が口座の方に振り込まれます。

その場で書くのはなかなか難しいので、後で記入し、警察署に送付する形を取った方がいいでしょう。

各書類は警察官が直接持ってくる場合と、後で送られてくる場合の2パターンがあります。

 

被留置者診療請求書

Mr.Tの地域では「被留置者診療請求書」に記入し、警察署に提出します。

これはおそらく被留置者診療書と支払請求書を一体化したものだと思います。

地域によって違うのでよく確認しておきましょう。  

記載する項目

  • 請求書作成日
  • 医療機関の名称などのデータ(押印)
  • 請求金額
  • 受診者名
  • 傷病名等(わからなければ記載しなくてOK)
  • 診療日
  • 診療内容(該当患者のレセプトを提出すれば書かなくてもOK)
  • 振込先口座  

 

以上の項目を記載し、提出しています。

基本的には調剤完了後、数日経ってから警察署からこの書類が送られてきて、該当項目を記載して警察署に提出する流れとなっています。

診療内容は手書きでも構いませんが、面倒なのでレセプトを添付しています。

 

保険は使ってはいけない?  

健康保険法 第百十八条 

被保険者又は被保険者であった者が、次の各号のいずれかに該当する場合には、疾病、負傷又は出産につき、その期間に係る保険給付(傷病手当金及び出産手当金の支給にあっては、厚生労働省令で定める場合に限る。)は、行わない。
一 少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき。
二 刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたとき。
2 保険者は、被保険者又は被保険者であった者が前項各号のいずれかに該当する場合であっても、被扶養者に係る保険給付を行うことを妨げない。 

引用:e-GOV法令検索

国民健康保険法 第五十九条 

被保険者又は被保険者であつた者が、次の各号のいずれかに該当する場合には、その期間に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費、特別療養費若しくは移送費の支給(以下この節において「療養の給付等」という。)は、行わない。
一 少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき。
二 刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたとき。

引用:e-GOV法令検索 

 

以上のように記載されているため、保険を適用することはできません。

実際には調剤する機会が少ないので、「警察留置」という単語を知らない人が多いです。

保険は使えない。
自費で対応するが、その場でお金はもらわないと覚えておきましょう。      

 

Mr.Tの警察留置体験談  

警察留置の流れを説明してきましたが、そこまで難しいものではないと思います。

Mr.Tは何度か警察留置を経験したことがありますが、中でもかなりレアケースがあったので紹介します。  

夜中に警察署から薬局に電話

21:00過ぎぐらいに警察署から電話がありました。

勾留(拘留)している人の処方箋を持っていきたいのだが、薬は揃うかとの内容。

継続の薬らしいが、病院がいつもとは違う警察署近くの病院なので初診。

お薬手帳は家族が持っていて、手元にはないとのこと。

薬は揃いそうなのでOKと返事。  

警察官来局

先ほど電話を貰ったので薬の在庫はOK。

警察留置の流れもOKだと思っていたのですが、まさかの疑義照会が必要な処方箋。

現在21:30。
疑義照会は無理。

警察官に事情を説明すると、今日飲む分の薬がないから今欲しいとのこと。

しかし、この内容では調剤は不可能。

お薬手帳もなく、病院もやってない。

恐らく前の病院で飲んでいた薬をそのまま医師が出したのだが、入力を間違ったのだろう。

さあ、どうする?  

警察官が動いた

疑義照会をしないと調剤できないのは決まりなので、警察官も理解してくれました。

しかし、どうしても今日中に薬が欲しい。

こちらからはどうすることもできない…

そんな時に警察官が動きました。

まず、家族に電話し、過去の処方内容をお薬手帳から情報をゲット。

警察官、ご家族、共に薬に関しては素人なので話が進まず、結局は薬剤師とご家族で電話することになりましたが。

そこから警察官が病院に電話。

薬局からだと電話に出ないのに、警察からだと電話に出るんですね。

警察の力ハンパねぇ。

そこから薬剤師が疑義照会し、前回の内容を伝えることで疑義事項解消。

無事にその日に調剤できました。  

 

疑義照会の記事はこちらから

【疑義照会】何でそんなに時間がかかるの? 疑義照会のポイントについて徹底解説
【疑義照会】何でそんなに時間がかかるの? 疑義照会のポイントについて徹底解説

続きを見る

お薬手帳の重要性についてはこちらの記事から

お薬手帳を新しく作ろう! お薬手帳の必要性・メリットについて徹底解説
お薬手帳を新しく作ろう! お薬手帳の必要性・メリットについて徹底解説

続きを見る

 

支払い

その日に書類を持ってこなかったので、後で警察署の方から書類を送りますとのこと。

送られてきた「被留置者診療請求書」に記載し、送り返して終了。

警察官の方、お疲れさまでした。  

 

まとめ

警察留置の処方箋を経験したことがある人は少ないと思います。

頻繁に来るところはもちろん経験ありですが、近くに警察署がなければまず来ることはないでしょう。

流れ自体はとても簡単なのですが、知識がないと確実に焦ります。

まず、警察から電話、来局した時点で焦ります。

だからこそ、完璧にできなくても「知っている、見たことがある」という経験が大事なのです。

Mr.Tも警察から電話がかかってきた時点では流れを完璧に思い出すことはできませんでした。

しかし、マニュアルに載っているということは覚えていたのですぐに検索し、流れを思い出しました。

警察留置という単語を知らなければできないことです。

現在、処方箋も様々な形があるのですべて覚えるのは難しいと思います。

しかし、すべて覚えていなくても、どこかに記憶が残っていれば引き出すことができます。

一度、軽くでもいいのでマニュアルに目を通しておくと、後々パニックにならなくて済むと思います。

 

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