一包化できる薬とできない薬の区別がつかないの。
一覧とかにしてまとめてくれたら嬉しいな。
一包化できない薬と組み合わせについてまとめてみたから参考にしてね。
光とか吸湿性とか、様々な要因に注意が必要だよ。
こんな方におすすめ
- 一包化できない薬を知りたい人
- 一包化できない薬の組み合わせを知りたい人
一包化は正直薬剤師にとって頭を悩ませる仕事です。
調剤するのに時間がかかるということと、すべての薬を一包化できるわけではなく、薬によって吸湿性や遮光などの様々な条件によって一包化できない薬が多いので、一つずつ調べなくてはいけないのが大きな理由です。
しかし、一包化は患者さんにとっては便利なもので、飲み忘れや飲み間違いなどを防ぐことができ、コンプライアンスの向上につながります。
今回は一包化できない薬の一覧・組み合わせをまとめてみました。
なお、今回は先発のみです。
一包化不可として記載したものでも、遮光する、乾燥剤を入れるなどの工夫をすれば一包化できるものもあり、Mr.Tも今回挙げたリストの中の医薬品のいくつかは一包化しています。
しかし、責任は取れませんので、一包化する際は自己判断でお願いします。
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Contents
一包化できない薬(一包化不可)一覧
この章では一包化できない薬とその理由についてまとめます。
商品名 | 一般名 | 理由 |
アカルディカプセル | ピモベンダン | 吸湿性 |
アサコール錠 | メサラジン | 吸湿性 |
アスパラカリウム錠 | L-アスパラギン酸カリウム | 吸湿性 |
アトーゼット配合錠 | エゼチミブ アトルバスタチン | 遮光・酸化を避ける |
アフィニトール錠 | エベロリムス | 吸湿性・遮光 |
アブストラル舌下錠 | フェンタニル | 吸湿性 |
アボルブカプセル | デュタステリド | 吸湿性・遮光 |
アレグラOD錠 | フェキソフェナジン | 吸湿性 |
イーフェンバッカル錠 | フェンタニル | 吸湿性 |
インヴェガ錠 | パリペリドン | 吸湿性 |
ヴァンフリタ錠 | キザルチニブ | 吸湿性 |
エジュラント錠 | リルピビリン | 遮光 |
エックスフォージ配合OD錠 | バルサルタン アムロジピン | 吸湿性 |
エビリファイOD錠 | アリピプラゾール | 吸湿性 |
エルカルチンFF錠 | レボカルニチン | 吸湿性 |
エレルサ錠 | エルバスビル | 吸湿性 |
オーファディンカプセル | ニチシノン | ボトルから取り出した後は 速やかに服用 |
オフェブカプセル | ニンテダニブ | 吸湿性 |
オラセフ錠 | セフロキシムアキセチル | 吸湿性 |
カーバグル分散錠 | カルグルミン酸 | ボトルごと交付 |
キプレスOD錠 | モンテルカスト | 吸湿性 |
グラジナ錠 | グラゾプレビル | 吸湿性 |
クラリチンレディタブ錠 | ロラタジン | 吸湿性 |
グルコバイOD錠 | アカルボース | 吸湿性 |
グルコバイ錠 | アカルボース | 吸湿性 |
クレストールOD錠 | ロスバスタチン | 吸湿性 |
コンサータ錠 | メチルフェニデート | 吸湿性 |
サーティカン錠 | エベロリムス | 吸湿性・遮光 |
ザガーロカプセル | デュタステリド | 吸湿性・遮光 |
サチュロ錠 | ベダキリン | 遮光 |
サワシリン錠 | アモキシシリン | 吸湿性 |
ジオトリフ錠 | アファチニブ | 服用直前に取り出す |
シクレスト舌下錠 | アセナピン | 吸湿性 |
シダキュアスギ花粉舌下錠 | スギ花粉エキス原末 | 吸湿性 |
ジプレキサザイディス錠 | オランザピン | 吸湿性 |
ジャクスタピッドカプセル | ロミタピド | 気密容器以外に分包しない |
ジャルカ錠 | ドルテグラビル リルピビリン | 吸湿性 |
シュアポスト錠 | レパグリニド | 吸湿性 |
シングレアOD錠 | モンテルカスト | 吸湿性 |
スターシス錠 | ナテグリニド | 吸湿性 |
スローケー錠 | 塩化カリウム | 吸湿性 |
ゼルボラフ錠 | ベムラフェニブ | 吸湿性 |
セレジストOD錠 | タルチレリン | 吸湿性 |
セレニカR錠 | バルプロ酸 | 吸湿性 |
ゾーミッグRM錠 | ゾルミトリプタン | 吸湿性 |
ディオバンOD錠 | バルサルタン | 吸湿性 |
ディナゲストOD錠 | ジエノゲスト | 吸湿性 |
デノタスチュアブル配合錠 | 沈降炭酸カルシウム コレカルシフェロール 炭酸マグネシウム | 吸湿性・遮光 |
デパケン錠 | バルプロ酸 | 吸湿性 |
デルティバ錠 | デラマニド | 吸湿性 |
トビエース錠 | フェソテロジン | 湿気、高温を避ける |
ニンラーロカプセル | イキサゾミブ | 吸湿性 |
ネイリンカプセル | ホスラブコナゾール | 吸湿性 |
ネオーラルカプセル | シクロスポリン | 吸湿性 |
ネオフィリン錠 | アミノフィリン | 配合変化が多い |
ノベルジン錠 | 酢酸亜鉛水和物 | 高温多湿を避ける |
バファリン配合錠A330 | アスピリン ダイアルミネート | 吸湿性 |
ビ・シフロール錠 | プラミペキソール | 遮光 |
ピートルチュアブル錠 | スクロオキシ水酸化鉄 | 吸湿性 |
ビバンセカプセル | リスデキサンフェタミン | 吸湿性 |
ピフェルトロ錠 | ドラビリン | 吸湿性 |
ファスティック錠 | ナテグリニド | 吸湿性 |
ファリーダックカプセル | パノビノスタット | 吸湿性 |
プラザキサカプセル | ダビガトランエテキシラート | 吸湿性 |
プレバイミス錠 | レテルモビル | 服用直前に取り出す |
フロモックス錠 | セフカペンピボキシル | 吸湿性 |
ヘプセラ錠 | アデホビル | 吸湿性 |
ヘモクロンカプセル | トリベノシド | 吸湿性 |
ペルサンチン-Lカプセル | ジピリダモール | 吸湿性 |
ベルソムラ錠 | スボレキサント | 吸湿性・遮光 |
ペルマックス錠 | ペルゴリド | 毒性・刺激性・異臭、頭重感等 |
ホスレノールOD錠 | 炭酸ランタン水和物 | 吸湿性 |
ホスレノールチュアブル錠 | 炭酸ランタン水和物 | 吸湿性 |
マクサルトRPD錠 | リザトリプタン | 吸湿性 |
ミティキュアダニ舌下錠 | コナヒョウヒダニ抽出エキス ヤケヒョウヒダニ抽出エキス | 吸湿性 |
ミニリンメルトOD錠 | デスモプレシン | 吸湿性・遮光 |
ミラペックスLA錠 | プラミペキソール | 湿度 |
メキニスト錠 | トラメチニブ | 吸湿性・遮光 |
メトリジンD錠 | ミドドリン | 高温多湿を避ける |
ラジレス錠 | アリスキレン | 吸湿性 |
リアルダ錠 | メサラジン | 吸湿性 |
リパクレオンカプセル | パンクレリパーゼ | 吸湿性 |
リベルサス錠 | セマグルチド | 吸湿性 |
リムパーザ錠 | オラパリブ | 吸湿性 |
リンゼス錠 | リナクロチド | 吸湿性 |
レグナイト錠 | ガバペンチン | 高温・多湿化で品質低下 |
レミッチカプセル | ナルフラフィン | 遮光 |
レンビマカプセル | レンバチニブ | 吸湿性 |
ロスーゼット配合錠 | エゼチミブ ロスバスタチン | 吸湿性 |
ほとんどが吸湿性の問題だね。
一包化不可の組み合わせ・条件付き
この章では一包化不可の組み合わせや条件付きで一包化可能な薬をまとめます。
商品名 | 一般名 | 理由 |
イニシンク配合錠 | アログリプチン メトホルミン | オルメサルタンとの配合は避ける。 本剤が着色。 |
オルメテックOD錠 | オルメサルタン | メトホルミン、カモスタットとの一包化で変色。 |
ガスコン錠 | ジメチルポリシロキサン | フェノバリン等のフェノールフタレイン系薬剤との配合によりピンク色に着色。 薬効には影響なし。 |
ガスサール錠 | ジメチルポリシロキサン | フェノバリン等のフェノールフタレイン系薬剤との配によりピンク色に着色。 薬効には影響なし |
グリコラン錠 | メトホルミン | オルメサルタンとの配合は避ける。 本剤が着色。 |
シナール配合錠 | アスコルビン酸 パントテン酸 | アルカリ性薬剤、吸湿性薬剤との配合は避ける。 |
ビオスリー配合OD錠 | ラクトミン 酪酸菌 糖化菌 | アミノフィリン、イソニアジドとの配合により着色。 |
ビオスリー配合錠 | ラクトミン 酪酸菌 糖化菌 | アミノフィリン、イソニアジドとの配合により着色。 |
フオイパン錠 | カモスタット | オルメサルタンとの配合は避ける。 本剤が着色。 |
ミヤBM錠 | 宮入菌 | アミノフィリン、イソニアジドとの配合により着色。 |
メタクト配合錠 | ピオグリタゾン メトホルミン | オルメサルタンとの配合は避ける。 本剤が着色。 |
メトアナ配合錠 | アナグリプチン メトホルミン | オルメサルタンとの配合は避ける。 本剤が着色。 |
メトグルコ錠 | メトホルミン | オルメサルタンとの配合は避ける。 本剤が着色。 |
レザルタス配合錠 | オルメサルタン アセルニジピン | メトホルミン、カモスタットとの一包化で変色。 |
オルメサルタンとメトホルミンはよく使われる薬であり、一緒に飲んでいる人も多いので一包化する際は要注意です。
組み合わせによって一包化不可の薬も結構あるんだね。
▼オルメテックとメトグルコ・フオイパンの一包化不可の理由については以下の記事をご覧ください。
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オルメテックとメトグルコ・フオイパンの一包化不可の理由を徹底解説
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一包化不可の理由と対処法
この章では一包化不可の理由と対処法について説明していきます。
吸湿性が強い
一包化不可の理由で多いのが吸湿性の問題です。
シートから取り出すと錠剤が水分を吸ってしまい、成分の安定性が変化することがあります。
対処法として、一包化した後にチャック付きのビニール袋に乾燥剤を入れて患者さんにお渡しするという方法がありますが、吸湿性が強すぎるものは乾燥剤でも対処が難しいので、一包化しないほうがいいでしょう。
乾燥剤を入れて一包化することはよくあるよ。
日数が少なければ乾燥剤で何とかなることが多いね。
光によって分解・変色など
シートから取り出された錠剤に光を当てると成分が分解したり、変色したりなどということがよくあります。
光に弱い薬の一包化に関しては遮光袋に入れて患者さんにお渡しすることが多いです。
光ぐらいだったら遮光袋に入れてお渡しすることが多いね。
患者さんにも光にあてないようにとちゃんと説明しよう。
高温多湿
ほとんどの錠剤は室温保管(1~30℃)で可能なのですが、保管する部屋の温度が高かったり、湿度が高いところに保管すると成分が変化してしまうことがあります。
この場合は患者さんにお渡しする際にしっかりと「涼しい場所に保管するように」と説明しましょう。
夏場や梅雨の時期とかは要注意だね。
人によって保管する場所が違うからしっかりと説明が必要だよ。
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【薬の温度管理】室温は何度?薬の保管に関する温度について徹底解説
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毒性・刺激性
中には毒性や刺激性がある錠剤もあります。
患者さんが飲む分にはそこまで接触する時間が少ないので問題ないのですが、一包化となると長い時間接触することになるので薬剤師の体に影響が出る可能性が高くなってしまうのです。
毒性や刺激性が強い錠剤は健康のためにも一包化しないほうがいいでしょう。
やむを得ず一包化する際は、手袋やマスクなどをするなどといった防御が必要です。
普通の薬局だと病院みたいに安全キャビネットとかがあるわけじゃないから、できれば一包化しないほうがいいね。
トリダスPRO TO-100で楽に一包化
トリダスPRO TO-100は、一包化をする際シートから薬を取り出すときに大活躍するアイテムです。
硬くて取り出しにくい錠剤や、力を入れるとつぶれてしまうカプセルを取り出すときに便利です。
しかし、普通のやり方で手動で行っている人にとってはスピードが落ちてしまうのがデメリットでもあります。
Mr.Tも使ってるけど、硬い錠剤とつぶれやすいカプセルのときだけだね。
どうしても一包化する際のスピードが落ちてしまうから、普通の錠剤だったら手でやった方が速いよ。
まとめ
今回は一包化できない薬の一覧・組み合わせをまとめました。
中には遮光袋や乾燥剤を入れれば一包化可能な薬も多く、一包化の日数によっても可否が分かれます。
経験によるところも多いのですが、なるべく患者さんのコンプライアンスが上がるような選択をしていきましょう。
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