医薬品

アロプリノールのうがいで口内炎治療? ザイロリックガーグルについて徹底解説

2021/5/17(月)

 

 
こんにちは。Mr.Tです。
今回はザイロリックによるうがいについてです。
 

アロプリノールのうがいで口内炎治療。

 

Rp.1 ザイロリック錠100mg 5T 粉砕 
Rp.2 カルメロースNa原末 5g
Rp.3 精製水 適量

総量500mL  

適時うがい  

 

上記のような処方箋が来たらあなたはすぐに対応できるでしょうか?

Mr.Tは無理でした。

初めて来たときは

「???」

こんな感じ。  

作り方もよく分からないので、処方元の病院に電話して用途と作り方を聞くことに。

抗癌剤での副作用の口内炎の治療に使われ、その病院では 「ザイロリックガーグル」 と呼んでいるようでした。  

院内製剤だから院内でなんとかしてくれよ…  

今回はザイロリックガーグルについて説明していきたいと思います。

なお、ザイロリックガーグルという名称は一般的ではなく、問い合わせた病院での呼び方ですのでご了承を。  

 

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作り方

Rp.1 ザイロリック錠100mg 5T 粉砕 
Rp.2 *カルメロースNa原末 5g
Rp.3 精製水 適量

総量500mL

*ポリアクリル酸ナトリウムやカルボキシメチルセルロースを使っている文献もあります。

 

これらを混ぜるだけです。

しかし、非常に溶けにくいので少しずつ入れて溶かすようにして下さい。

常温で混ぜたのですが、非常に溶けにくく、苦労しました。

湯せんのようにして周りを少し温めるか、超音波をあてるなどをして溶かした方がいいと思います。(薬局には超音波をあてる機械は無いと思いますが、病院ではどうでしょう?)  

2週間以内に使い切り、過ぎてしまった場合は廃棄しましょう。

期限が近いので、冷所保存の方がいいでしょう。  

また、自家製剤加算を算定することができるので忘れずに算定するようにしましょう。         

 

使い方

用法・用量は確立されていません。

基本的にはうがいですが普段のかぜのようなうがいではなく、口の中に液体をなるべく長く含み(数分)、口内炎がある部位に触れさせるようにして一日数回うがいします。        

 

作用機序

ザイロリック(アロプリノール)の作用機序は添付文書上だと  

アロプリノールは、キサンチンオキシダーゼに対して、ヒポキサンチン及びキサンチンと拮抗することによって尿酸の生合成を抑制し、その結果血中尿酸値及び尿中尿酸値を低下させる。
また、アロプリノールの主代謝物であるオキシプリノールもキサンチンオキシダーゼ抑制作用を有する。

引用:ザイロリック錠添付文書

と、あります。  

ご存知の通り、ザイロリックは尿酸値を下げる薬です。  

なぜ高尿酸血症に使われる薬が口内炎の治療に使われるのでしょうか?    

口内炎に対しては… 

抗癌剤や放射線治療は、抗腫瘍効果を発揮する際にフリーラジカルを産生することが知られています。

このフリーラジカルが健常な口腔粘膜細胞を同時に傷害し、粘膜にびらんや潰瘍を形成して粘膜炎を発症すると考えられています。    

ザイロリックには、口の粘膜を荒らすフリーラジカルを消し去る作用が有ります。

活性代謝物のオキシプリノールが抗癌剤投与時に活性化されるキサンチン酸化酵素を阻害する事でフリーラジカルの発生を抑制・消去し、口内炎の発症を防ぐと言われています。  

また、治療だけでなく、予防効果もあると言われています。    

では、「経口投与でいいのでは?」と思うのですが、抗癌剤の抗腫瘍効果を弱める可能性があるため、経口投与ではなくうがいが推奨されています。  

 

まとめ


  • アロプリノールを用いたうがい液で口内炎治療・予防ができる 
  • 混ぜる時に非常に溶けにくいので注意
  • 冷所で保存するように
  • 自家製剤加算が算定できる

 

今回はザイロリックガーグルについて説明しました。

ザイロリックを用いたうがいによって口内炎の予防・治療ができるのです。

正直、院内で作ってくれればいいのですが、院外に出されて作るのはかなり手間がかかりますし、ザイロリックは溶けにくく、大抵、最初はうまくいきません。

処方元の病院に作り方を確認した方がいいかもしれません。  

このような知識は大学や書籍で学ぶことは少ないと思います。

初めてであっても知識があると無いとでは対応が違ってきます。

様々な経験を積み、どんな処方が来ても慌てないように常に知識をアップデートしていきましょう。  

 

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以下の記事もご覧ください。

 

 

参考文献:

  1. 竹味利晃, 他:癌化学療法および放射線療法による粘膜炎に対するアロプリノール含嗽剤の使用経験 Vol. 15 No. 1 1996  
  2. 赤羽 貞子, 他:口内炎に対するアロプリノール含嗽水の有効性の検討
  3. ザイロリック錠添付文書

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