仕事術

【管理薬剤師】 管理薬剤師の仕事内容、メリット・デメリットについて徹底解説

2021/1/13(水)

 
こんにちは。Mr.Tです。
今回は管理薬剤師の仕事内容、メリット・デメリットについてです。
 

いきなりですが、あなたは管理薬剤師になりたいと思いますか?

そもそも管理薬剤師とは何をしているのでしょうか?

Mr.Tは薬剤師歴2年目の頭から管理薬剤師をしています。

それまでは一人薬剤師で複数店舗を掛け持ちしていたため、管理薬剤師が何をしているのかさっぱりわからない状態で任されることになりました。

完全に独学です。

まあ、チェーン店ですし、毎日先輩に電話をかけて聞いてばかりでしたが…

大変ですが、経験して損はない役職だと思います。

今回は管理薬剤師の仕事内容・メリット・デメリットについて説明していきます。

 

管理薬剤師とは

管理薬剤師は、薬機法によって薬局に配置が義務づけられている法的責任者です。

人・物・金の管理、情報の収集・提供、帳簿への記載などの義務があります。

具体的には、薬局の構造設備の管理、医薬品の取り扱い、スタッフへの教育などがあります。

管理薬剤師になるために薬剤師以外の資格はいりません。

しかし、一般的に1日あたり8時間(週におよそ40時間)以上勤務する必要があります。

また、新人でもOKです。

実際にMr.Tの会社でも1年目から管理薬剤師になっている人もいます。

 

管理薬剤師の仕事内容

医薬品や医療制度の知識

管理薬剤師でなくても必要なスキルですが、管理薬剤師はより高いレベルの知識が必要です。

役職では薬局の中でトップなので、スタッフに聞かれて「わかりません」だと話になりません。

簡単に信頼を失ってしまいます。

新規採用医薬品はもちろん、自主回収や名称変更などの新しい情報も知っておかなければなりません。

在庫管理

医薬品の在庫を管理しなければなりません。

数字を無視してたくさんストックしてしまうと在庫金額が上がるだけでなく、在庫回転率在庫回転日数などの数値が悪化します。

これらの数値はP/L(損益計算書)も影響してくるため、知らないでは済まされません。

また、数値を意識しすぎてギリギリの状態で頑張りすぎると不足薬が多く出てしまいます。

不足薬を多く出しすぎると患者さんの信頼を失いますし、不足薬の準備などの仕事量も増えてしまいます。

数値の管理

処方箋枚数や売上、前年比などの数値を管理しなければなりません。

数値は様々なものがあります。

例えば上記で出てきたもの以外にも加算件数やジェネリック率、廃棄金額など…

数えたらキリがありません。

P/L(損益計算書)も月ごとに公表されるので、こちらもわかりませんでは薬局の経営が成り立ちません。

 

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コミュニケーションスキル

一番厄介な仕事内容だと思います。

スタッフの監督業務も管理薬剤師の仕事です。

また、スタッフだけでなく患者さんや卸、医師などの医療従事者ともコミュニケーションがうまく取れないと薬局はうまく回りません。

ドラッグストアは薬剤師だけでなく、ビューティーアドバイザーや登録販売者、パートやバイトなど様々なスタッフが働いています。

薬局の外の売り場のスタッフは、薬剤師が調剤室でどのような仕事をしているのか知りません。

薬剤師が何をしているかわからない人たちともうまくコミュニケーションをとることができないと、店舗としてうまく機能しなくなります。

 

管理薬剤師のメリット

マネジメントスキルが身につく

管理者として働かなければならないため、マネジメントが必要です。

数値の知識やコミュニケーションスキルだけでなく、経営や運営方法も考えなければなりません。

これは管理薬剤師にしかできない仕事です。

他店舗への応援や異動が減る

管理薬剤師は一つの店舗にしか勤務することができません。

他の店舗への応援は原則、行くことができないので自分の店舗のみ集中することができます。

ドラッグストアなどのチェーン店では、店舗がたくさんあるので、管理薬剤師以外は応援薬剤師として扱われます。

中には週5で違う店舗に勤務している人もいます。

管理薬剤師によってやり方やルールが異なるので、5パターンのルールを覚えなければいけないのは大変ですよね。

また、管理薬剤師になれば異動も減ります。

応援薬剤師と違い、簡単に管理薬剤師を変更することができないので一つの店舗に腰を据えることができます。

地域支援体制加算というものがありますが、これを取得するのに様々な要件があります。

一度取ってしまえば簡単に異動をさせることはできません。

なぜならば、管理薬剤師がいるだけで何もしなくても加算によって稼ぐことができるからです。

地域支援体制加算は処方せん1枚につき38点加算される仕組みになっています。
※R3.7月現在

1点10円ですので、月に1000枚処方せんが来ると38万円稼ぐことができます。

会社としてはいるだけで約40万円もの利益がもたらされるので、簡単に異動させるわけにはいきませんよね。

年収が上がる

会社によっては管理薬剤師の手当が出たり、年収が上がったりすることがあります。

Mr.Tの会社では手当がなく年収も上がりませんが、応援薬剤師よりは評価されやすい立場であるため、長期的な面でみると多少ですが年収はいいかもしれません。

転職に有利

管理職を経験しているというのは転職する際に有利です。

管理薬剤師は誰でもなれるわけではないので、経験していたという実績があるだけで他の人より頭一つ抜け出すことができるでしょう。  

 

管理薬剤師のデメリット

仕事量が増える

単純に仕事量が増えます。

普段の調剤業務に加えてマネジメントもしなければなりません。

さらに各種申請書の作成やシフト管理、クレーム処理なども管理薬剤師の仕事です。

副業や兼業ができない

薬機法によって管理薬剤師は兼業することが認められていません。

会社によっては副業が認められていないところもまだ多いと思います。

数字を求められる

前年比、ジェネリック率などなど…

様々な結果を求められます。

上がっても下がっても責任は管理薬剤師のせいになります。

評価に直結することもあるでしょう。

数字が変化した理由を分析し、説明できるようなスキルも必要となってきます。

調剤の知識やスキルが落ちる

管理薬剤師は1つの店舗にしか勤務することができないということは上記でも説明しました。

1つの店舗に長年いるとよく出る薬がわかり、初めて出会う薬が少なくなるため刺激がなくなり、成長が止まります。

また、管理薬剤師の仕事量は膨大であるため、調剤は他のスタッフに比重を置くこともあります。

そうするとマネジメントスキルは上がりますが、調剤のスキルや知識は落ちます。

薬に対しての知識の低下はMr.Tも感じていることであり、管理薬剤師の業務をこなしながらも積極的に調剤の方も関わっていかなければいけないと思っています。

頼る人がいない or 少ない

管理薬剤師は薬局のトップです。

わからないことはみんな管理薬剤師に聞いてきます。

自分がすべて判断し、指示を与えなければなりません。

しかし、わからない時は上司や他の店舗に相談することもできるでしょう。

一人薬剤師の管理薬剤師はもっと大変だと思います。

調剤はもちろん、レセプトや備品管理などをすべて一人で行わなければなりません。

わからなくても聞ける人はその場にはいません。

しかし、ここを乗り越えてしまえば自信がつき、どこの店舗に行っても通用する薬剤師になるとMr.Tは思っています。

もちろんMr.Tも経験済みですので自信をもって言えます。

 

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管理薬剤師対策のオススメ本

マンガではじめる薬局マネジメント: 薬局長サポートブック

4.5
この本の対象者・管理薬剤師を目指している人
・管理薬剤師がどういう仕事をしているか知りたい人
・現在、管理薬剤師の人

いきなり管理薬剤師に抜擢された主人公が、右も左もわからない状態から一歩ずつステップアップしていく内容になっています。

大学では薬剤師については学びますが、管理薬剤師やマネジメントに関しては学びません。

現場でも詳しく教えてくれるところは少ないのではないでしょうか。

チェーン店だと大抵は薬剤師としての経験をある程度積んで、いきなり「はい、管理薬剤師任せるよ」という流れが多いと思います。

そんな管理薬剤師、マネジメント初心者でもわかりやすく説明されている本であり、これから管理薬剤師を目指したい人にもオススメの一冊です。

 

POINT・管理薬剤師がどのような仕事をしているかを詳しく説明
・薬局のマネジメントについて学べる
・現在、管理薬剤師の人も役立つ情報が満載
・自分の店舗を見直すいい機会になる
・マンガなのでわかりやすい

管理薬剤師になるにあたって最初に読んでいただきたい1冊です。

マンガから入るのでイメージや理解がしやすいです。 管理薬剤師だけでなく、他の薬局薬剤師にも役立つ内容が満載です。

改訂版 選ばれる調剤薬局の経営と労務管理

この本の対象者

・管理薬剤師を目指している人
・管理薬剤師がどういう仕事をしているか知りたい人
・現在、管理薬剤師の人

管理薬剤師がどこまでの範囲の仕事を任せられるかは会社によって違うと思いますが、少なくとも自分の薬局の管理はしなくてはいけません。

管理をする際に規則やルールを全く知らなければ管理はできません。

薬局を経営していく上で管理やマネジメント、規則、教育などを学ぶことができる1冊です。

 

POINT

・管理薬剤師がどのような仕事をしているかを詳しく説明
・薬局のマネジメントについて学べる
・現在、管理薬剤師の人も役立つ情報が満載
・労務管理について事例を交えながら具体的に書かれている
・就業規則の規定例、誓約書など、具体的なフォーマットが掲載されいてる

 

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まとめ

薬剤師になったからには、一度は管理薬剤師を経験しておいた方がいいと思います。

調剤だけでなく、管理業務や教育も仕事に加わり、大変ですがキャリアアップのために損はないでしょう。

仕事量が増えて確かに大変だと思いますが、自分の成長や会社での昇進を狙っている人にとっては避けては通れない道だと思います。

マネジメントや教育がうまくいったとき、結果を残すことができたときはやりがいを感じられるでしょう。

 

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以下の記事もご覧ください。

 

 

参考文献:

  1. マンガではじめる薬局マネジメント: 薬局長サポートブック
  2. https://www.38-8931.com/pharma-labo/column/study/kanri_job.php

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